2009年 12月 21日
沈まぬ太陽
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ココやココでも何度か書いていたんですが(済みません、ブログ中のリンクは切れてるみたいです)、3年半前に遂に映画化されるという話しを聞いて、映画を余り観ない私が「これは見に行かなきゃ」と思っていたんですが、ようやく昨日観に行って来ました。
渡辺謙が初日の舞台挨拶で「ここまで来るのにどれだけみんなが苦労したかを考えると……。本当にハードルが高かったので、エンドロールが流れたときに……」と男泣きしたのでしたよね。「あぁ、遂に映画になったんだなぁ」と、一観客に過ぎない私でも何だか感慨深かったです。
私は、文字だけを追って原作を読み進めていた時の方が、情景や言葉や感情がどんどんと積み重なって、深い深い印象を受けたとは思うけれど、3時間22分と長いとはいえ映画もよくまとめたな~って思いました。やっぱり、本と違って登場人物の表情を観ると、心や頭に伝わる前に観ただけで涙がこぼれちゃう感じですね。といっても、本を読んでいた時も大泣きでしたけれども。
恩地役は渡辺謙以外にはちょっと考えられないほどですね。しかし、彼はどんな役をやっても格好いいですねぇ。日本・カラチ・テヘラン・ナイロビ・・・どこも似合うんだもの。
ストーリーはもう多くの方が知ってるでしょううけれど、私はTVや映画(特に邦画)から遠ざかって久しいので、「三浦友和・・・」とか「大岡様が・・・」とか「おぉ!こ、これはケーナの?」とか「ん、格さんでは?」とか、何だか私が中学や高校の時にTVなどで観ていた人たちがそのまんま年を重ねて出て来たって感じで、一瞬「似てるけど違う人?」とか、はたまた失礼なことに「この方は亡くなって・・・なかった?」なんてことも思いながら観てたんです。皆さん、年を重ねて俳優らしくなりました(笑)。
この映画を観て新たな思いが・・・中東とアフリカに行ってみたい(笑)。
話しは現実の話になりますけれど、日航は社内報でこの映画を批判していたそうで。
日航社内報で「沈まぬ太陽」批判 「客離れ誘発」法的手段も
お客様離れや企業の信頼を損なうとか、自分達が招いたことをこの映画におっ被せようってところが、ここまで堕ちたって自覚がまだまだないんでしょうか。この恩地役のモデルになった小倉寛太郎氏が、実際にはどんな方だったのかは分りません。立場や見る目によって人物像なんて違うでしょうから。でも、原作でも映画でもこれはフィクションだと言っている以上、批判すればするほど「事実が書かれている!けしからん!」という苛立ちにも見えてしまうのも確か。
日航のイメージ?私は日航も(全日空も)たまに利用するけれど、別に日航憎しとも思わないし、ネガティブなイメージばかりでもないです。でも、本を読む前でも健全な企業だというイメージも持ってませんでしたけれど。思い浮かぶ言葉は、政治、利権、不透明、高い運賃には訳がある・・・とか、そんなイメージ。個人に対するイメージなんて持ってないし、確かに新卒学生に人気はあったかもしれないけれど、何かちょっと自分達の企業としてのイメージを勘違いしているのでは。
それに、「作り話を加えて映像化し、商業的利益を得ようとする」のはこの映画に始まったわけでもなく、それが悪でしかないとは言えないのではないですか。そんなこと言ったら映画やドラマなんて作れないし、世の中には実在する(した)人物や出来事に作り話を加えて映像化して、商業的利益を得たものなんてゴロゴロあるじゃないですか。そんな映画をJALの機内上映で放映してませんか?それが遺族への配慮に欠けるなんて、自分達の都合だけで遺族を引き合いに出しているようにしか見えないのですが。
実の無いプライドが途方もなく高いと、些細なこともスルーできずなりふり構わずムキになるのと同じなんでしょうか。だいたい、普通「遺族への配慮に欠ける」なんて事故を起こした側が言いますか。気遣ってるような言葉を使いながら、実はとても不遜だと思いますけれど。それとも、遺族の感情は日航に属するものだとでも思ってるんでしょうか。
逆にJALの機内上映で「沈まぬ太陽」をやるほど余裕を見せれば、離れてしまったお客様も多少は戻ってくるかも。あ、これはさすがに乗客の方が不安になりますか。
沈まぬ太陽を心に持って
小倉寛太郎「私の歩んできた道」
渡辺謙が初日の舞台挨拶で「ここまで来るのにどれだけみんなが苦労したかを考えると……。本当にハードルが高かったので、エンドロールが流れたときに……」と男泣きしたのでしたよね。「あぁ、遂に映画になったんだなぁ」と、一観客に過ぎない私でも何だか感慨深かったです。
私は、文字だけを追って原作を読み進めていた時の方が、情景や言葉や感情がどんどんと積み重なって、深い深い印象を受けたとは思うけれど、3時間22分と長いとはいえ映画もよくまとめたな~って思いました。やっぱり、本と違って登場人物の表情を観ると、心や頭に伝わる前に観ただけで涙がこぼれちゃう感じですね。といっても、本を読んでいた時も大泣きでしたけれども。
恩地役は渡辺謙以外にはちょっと考えられないほどですね。しかし、彼はどんな役をやっても格好いいですねぇ。日本・カラチ・テヘラン・ナイロビ・・・どこも似合うんだもの。
ストーリーはもう多くの方が知ってるでしょううけれど、私はTVや映画(特に邦画)から遠ざかって久しいので、「三浦友和・・・」とか「大岡様が・・・」とか「おぉ!こ、これはケーナの?」とか「ん、格さんでは?」とか、何だか私が中学や高校の時にTVなどで観ていた人たちがそのまんま年を重ねて出て来たって感じで、一瞬「似てるけど違う人?」とか、はたまた失礼なことに「この方は亡くなって・・・なかった?」なんてことも思いながら観てたんです。皆さん、年を重ねて俳優らしくなりました(笑)。
この映画を観て新たな思いが・・・中東とアフリカに行ってみたい(笑)。
話しは現実の話になりますけれど、日航は社内報でこの映画を批判していたそうで。
日航社内報で「沈まぬ太陽」批判 「客離れ誘発」法的手段も
お客様離れや企業の信頼を損なうとか、自分達が招いたことをこの映画におっ被せようってところが、ここまで堕ちたって自覚がまだまだないんでしょうか。この恩地役のモデルになった小倉寛太郎氏が、実際にはどんな方だったのかは分りません。立場や見る目によって人物像なんて違うでしょうから。でも、原作でも映画でもこれはフィクションだと言っている以上、批判すればするほど「事実が書かれている!けしからん!」という苛立ちにも見えてしまうのも確か。
日航のイメージ?私は日航も(全日空も)たまに利用するけれど、別に日航憎しとも思わないし、ネガティブなイメージばかりでもないです。でも、本を読む前でも健全な企業だというイメージも持ってませんでしたけれど。思い浮かぶ言葉は、政治、利権、不透明、高い運賃には訳がある・・・とか、そんなイメージ。個人に対するイメージなんて持ってないし、確かに新卒学生に人気はあったかもしれないけれど、何かちょっと自分達の企業としてのイメージを勘違いしているのでは。
それに、「作り話を加えて映像化し、商業的利益を得ようとする」のはこの映画に始まったわけでもなく、それが悪でしかないとは言えないのではないですか。そんなこと言ったら映画やドラマなんて作れないし、世の中には実在する(した)人物や出来事に作り話を加えて映像化して、商業的利益を得たものなんてゴロゴロあるじゃないですか。そんな映画をJALの機内上映で放映してませんか?それが遺族への配慮に欠けるなんて、自分達の都合だけで遺族を引き合いに出しているようにしか見えないのですが。
実の無いプライドが途方もなく高いと、些細なこともスルーできずなりふり構わずムキになるのと同じなんでしょうか。だいたい、普通「遺族への配慮に欠ける」なんて事故を起こした側が言いますか。気遣ってるような言葉を使いながら、実はとても不遜だと思いますけれど。それとも、遺族の感情は日航に属するものだとでも思ってるんでしょうか。
逆にJALの機内上映で「沈まぬ太陽」をやるほど余裕を見せれば、離れてしまったお客様も多少は戻ってくるかも。あ、これはさすがに乗客の方が不安になりますか。
沈まぬ太陽を心に持って
小倉寛太郎「私の歩んできた道」
by sohla
| 2009-12-21 00:11
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