2009年 03月 08日
12の旅:感性と経験のイギリス美術
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順序が逆になってしまったけれど、3/1までやっていた世田谷美術館での「12の旅:感性と経験のイギリス美術」。知人から「招待券があるので行きませんか」とお誘いを受け、お言葉に甘えて最終日に行って来ました。え~、母が美術館とは繋がりが深い関係上、人さまの招待券で行ったとなったら「なんでーッ」ってことになりそうなのだけれど、それはそれ、これはこれ、ということで。
自分の好みや世の中にどんなテイストのものがあるかも知らなかった大昔、アパレル・メーカーや飲食店などプロの方々がショップやレストランを出店するにあたって、当時私が勤めていた家具・雑貨店の中古家具を購入して下さるなんてことが度々あって、納品の度に私が立ち会ったり、その流れでレセプションにも顔を出したりしたこともあったんですよね。
で、とあるイギリス・テイストの服を扱っていて、ご自身も買い付けだの視察だの頻繁にイギリスに行っていたメーカーの担当者が、自分の仕事はイギリス一辺倒そうなのに「イギリスは新しいものが何も生まれないところ」って言うのを、「ふ~ん、そうなのか」と素直に聞いていた20歳そこそこの私。私にとってその方は顧客という立場だったのと、次から次へと他の取引先を相手にしていて忙しそうだったので、ナンデドウシテと深く話を聞く雰囲気でもなかっただけで、そう言うからにはその方なりの色々な理由があったのでしょうけれど。でも、その方の全くの主観だったのか、確かにそう言う時代だったのか分らないけれど、恐ろしいもので私のイギリスに対するイメージの50%は「新しいものが生まれないところ」とその時インプット。
そんなところから残りの50%が始まったのが(と言うか、その50%止まりだった)、イギリスに対してそれ以上興味を持たずに素通りして来た理由かも。実際、2008年が日本と英国は外交関係樹立150周年にあたる年で、JAPAN-UK 150なんて全然知らんかった。
なので、作品自体よりも「ほほぅ、この人は日本とこういう関わりがあったのね」と、テーマの旅も感性も経験も考えることなくかなりサラッと見てしまったので、もっと身を入れて見ればよかったかも。何てったって、ヘンリー・ムーア=彫刻の森、ターナー=暗い、ホックニー=プール、なんてトホホな連想ゲームしか出来ない私。あ、ホックニーのフォト・コラージュ「龍安寺の石庭を歩く」は結構見入ってしまった。と言っても、「この人、左足に赤いソックス、右足に黒いソックスを履いて撮影してたんだろうか」なんて、どうでもいいことだったりして(情けない)。
最終日なのにこの人出ということは(と言っても、想像よりお客さんはいたけれど)、平日はどんなだったのだろーと思う最終日。美術館も予算的に大きな企画展ばかりやってられなそうで大変。3/15からは「特別展 平泉~みちのくの浄土~」展。またまた仏教芸術関連。世界遺産登録をめざして、だものなぁ、これは人が入りそう。
自然にわけいる旅、人に出会う旅考えてみると実に縁がないと言うか、素通りして来たと言うか、引っ掛らなかったイギリス関連の人・もの・こと(笑)。
「旅」は、古来より私たちに計り知れない体験をもたらしてきました。ヨーロッパの西北に位置し、日本と同様小さな島国であるイギリスの文化にとっても「旅」は欠くことのできない要素です。本展は、19世紀以降の12人のイギリスの作家を取り上げ、「旅」が彼等にもたらしたものを考察しようとする試みです。その旅とは、単に地理的な移動のみに留まらず、はるか古代への時間の旅、また自己の記憶をさかのぼる旅でもあり、時として政治的に強制された旅でもあったりもします。この12人は、時代も作風も異なりながら、日本と浅からぬかかわりをもち、また日本でよく知られた作家たちでもあります。彼等にとって、「旅」とは、そして日本とはどのような存在であったのか。また私たち日本人は、彼等によるイギリス文化をどのように受け止めるのか。本展では、日本とイギリス両国の交流を「旅」をキーワードに読み解いていきます。そこには、普段なにげなく目にする風景への驚くべき視覚の転換が潜んでいるのではないでしょうか。なお本展は、日英修好通商条約締結150年を記念して行われるUK-Japan2008参加企画です。
出品作家:J.M.W.ターナー、ジョン・コンスタブル、チャールズ・ワーグマン、バーナード・リーチ、ヘンリー・ムーア、ベン・ニコルソン、ディヴィッド・ホックニー、ボイル・ファミリー、アンソニー・グリーン、モナ・ハトゥム、デイヴィッド・ナッシュ、アンディ・ゴールズワージー
- (せたびHPでは既に終了した展示で詳しく載っていないので)
Fuji-tv ART NETより -
自分の好みや世の中にどんなテイストのものがあるかも知らなかった大昔、アパレル・メーカーや飲食店などプロの方々がショップやレストランを出店するにあたって、当時私が勤めていた家具・雑貨店の中古家具を購入して下さるなんてことが度々あって、納品の度に私が立ち会ったり、その流れでレセプションにも顔を出したりしたこともあったんですよね。
で、とあるイギリス・テイストの服を扱っていて、ご自身も買い付けだの視察だの頻繁にイギリスに行っていたメーカーの担当者が、自分の仕事はイギリス一辺倒そうなのに「イギリスは新しいものが何も生まれないところ」って言うのを、「ふ~ん、そうなのか」と素直に聞いていた20歳そこそこの私。私にとってその方は顧客という立場だったのと、次から次へと他の取引先を相手にしていて忙しそうだったので、ナンデドウシテと深く話を聞く雰囲気でもなかっただけで、そう言うからにはその方なりの色々な理由があったのでしょうけれど。でも、その方の全くの主観だったのか、確かにそう言う時代だったのか分らないけれど、恐ろしいもので私のイギリスに対するイメージの50%は「新しいものが生まれないところ」とその時インプット。
そんなところから残りの50%が始まったのが(と言うか、その50%止まりだった)、イギリスに対してそれ以上興味を持たずに素通りして来た理由かも。実際、2008年が日本と英国は外交関係樹立150周年にあたる年で、JAPAN-UK 150なんて全然知らんかった。
なので、作品自体よりも「ほほぅ、この人は日本とこういう関わりがあったのね」と、テーマの旅も感性も経験も考えることなくかなりサラッと見てしまったので、もっと身を入れて見ればよかったかも。何てったって、ヘンリー・ムーア=彫刻の森、ターナー=暗い、ホックニー=プール、なんてトホホな連想ゲームしか出来ない私。あ、ホックニーのフォト・コラージュ「龍安寺の石庭を歩く」は結構見入ってしまった。と言っても、「この人、左足に赤いソックス、右足に黒いソックスを履いて撮影してたんだろうか」なんて、どうでもいいことだったりして(情けない)。
最終日なのにこの人出ということは(と言っても、想像よりお客さんはいたけれど)、平日はどんなだったのだろーと思う最終日。美術館も予算的に大きな企画展ばかりやってられなそうで大変。3/15からは「特別展 平泉~みちのくの浄土~」展。またまた仏教芸術関連。世界遺産登録をめざして、だものなぁ、これは人が入りそう。
by sohla
| 2009-03-08 22:23
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