2006年 04月 25日
ニュピ当日
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今日は火も使ってはいけないということになっているので自分で前日調達した3食のパンや日本から持って来たインスタント・スープで凌ごうと覚悟していたんですけれど、朝食は普通通り作ってくれてポットにはお湯とkopi(バリコーヒー)・紅茶・砂糖のセットも通常通り。な~んだ。
私:「え~、今日は働いちゃダメ、火も電気も使っちゃいけないんじゃないの~、大丈夫?」
スタッフ:「どうしてダメなの~!たった一人のゲストだもん、女王様なんだからー!」
笑えますね。そう、私はこの数日前からこの宿のたった一人の客。女王様なんです(笑)。
と、その割には食べ終わった朝食のお皿を全然下げてくれないので、ほ~ら、こんなにアリンコがたかってしまったじゃないの(涙)。
ま、いっか。今日は1日ボスの目を気にする事なく過せる彼らにとっては天国、休日みたいなもの。のんびり羽を伸ばして楽しくね、っと。アリンコは多目に見てあげましょう。
私はと言うと、宿の敷地内くらいしか出歩けないので、友達に手紙を書いたり本を読んだり昼寝をしたり。あいにく朝から雨が降り出して風もあって肌寒く、パーカーを着込んでました。
で、お昼は昨日Cafe Wayanで買っておいたパンとインスタントスープ。Cafe Wayanはウブドでは老舗のカフェレストランで、いくつかホテルも経営していて確かお料理教室もやっているんじゃないかな。観光客には人気で必ずガイドブックには紹介されているし、ウブドへ行ったら1度はここで食事っていう人も多いんじゃないでしょうか。ベーカリーと言うくらいですから、地元ではポピュラーな昔ながらの"菓子パン"とは違った西欧風のデラックス・パン(笑)。大きくて美味しいですけれど、日本円で1個¥150くらいするので高いですよね。
あ、ニュピに備えてお湯も貰えないかな、と思って念の為、旅行用の湯沸かし器を持って行ったんです。電気も使っちゃいけないんですけれど、1日暖かい飲み物を飲めないのは辛いかな、と思って・・・ごめんなさい、掟破りです(笑)。でも、結局暖かいお湯入りポットはいつも通り宿のスタッフが用意してくれたんですけれど。
雨が降ったり止んだりで相変わらずお天気が良くないですけれど、こうやって外も出られずに閉じこもるにはなかなかいいかもしれないです。
と、バルコニーから田んぼを眺めていると、地元の掟破り発見!
タオルをほっ被りした隣の住人が田んぼを横切って道に出て歩いて行きました(笑)。さっきペチャラン(自治体の警備員)が見回りをしていたのを見掛けたんですけれど、うふふ、みんな結構隙を見て掟を破っているようです(笑)。でも、私が見たのはこの人一人だけですけれど・・・。
雨が止んで陽がさしてきた頃、プールで誰かが泳いでる音が。スタッフの1人、オゴオゴで一緒だったKadek君がプールで泳いでます。一緒に泳ごうよーって言うんですけれど、私は水着持って来なかったんですよね、それにちょっと泳ぐには寒いし。
彼はバリ島から少し離れたヌサ・ペニダ島から来て、住み込みでこの宿で働いてます。絶対にボスが来ないという幸せで、まさに水を得た魚状態(笑)。プールの隣の部屋はTV/AC付きのデラックスルーム。そのテラスで集まって来たスタッフとお喋りしていたら、
スタッフ:「この部屋見たい?TV見る?」
私:「うん、部屋を見たい見たい。でもTVは今日はダメじゃないの?」
スタッフ:「どうしてダメなの~!たった一人のゲストだもん、女王様なんだからー!」
そうでした、私は女王様なのでした(笑)。
バリのTV局は1つだけあるんですが、さすがに今日は放送停止してます。ベッドの上に座ると彼らが後でベッドメイクをし直さなきゃならないので悪いな~と思って床に座ろうとすると、「床の上なんかに座っちゃダメだよ!ベッドの上にちゃんと座って!今日は僕がここのボスなんだから!」と、リーダー格のKomang君。はい、はい、ありがとう。お礼にお煎餅を一緒に食べよう(笑)。バリへ来る前に母が「しょっぱいものが食べたくなるかも」とお煎餅をくれたんですけれど、これがなかなか好評で私の口には殆ど入らなかった(泣)。
デラックスの部屋でこんな風にくつろぐ彼ら。これもニュピのお陰(笑)。ベッドにのさばる姿を写真に撮ってーと言うのでパチリ。
お菓子を持ち寄って、ここの仕事は楽しい?とか、日本語の数の数え方や会話を教えたり、アホな冗談を言い合ったりメチャクチャ世俗的なニュピを過した私達です。ごめんなさい。
因みに、ニュピで日の出から日没の間は食べ物を口にしてはいけないとも聞いていたので、「本当はどうなの?」と聞いてみると、「う~ん、偉い僧侶とかメディテーションや修行好きな人達だけはそうするみたいだけれど、僕達はお腹空いて我慢出来ないから・・・」とのこと。後日、タクシーのドライバーや他の人にも聞いてみたんですけれど、大体同じ様な答えでしたね。ただ、外へ出ず、火や電気を使わず静かに過すのはきちっと守っている様です。当然か・・・。
ニュピに先駆けて、「この日は私もバリ人に倣い、メディテーションでもして心新たに新年を迎えよう」なんて思っていたんですが、あらま、スタッフ君達と一緒になって俗っぽい一時を過してしまいました(笑)。それでも、とても楽しかったですけれどね。
夕食は買っておいたバンがあると言ったんですけれど、「ナシ・ゴレンなら作れるよー、大丈夫ー、食べる?」との事だったのでお言葉に甘えて作ってもらいました。あ~、また掟破りです、バリの人達に重ね重ねのごめんなさい。そして働かせてしまったスタッフ君たちにありがとう。
さすがに部屋の電気をつけるのはダメなので、「ロマンティック・ディナーだよー」と蝋燭を持って来てくれました(笑)。暗がりで食べる彼らの作ってくれたナシゴレン。アリさんが何匹入っていたかは不明ですけれど、気持ちが嬉しくて美味しく頂きました。
考えてみると、ニュピなのにいつもと同じ様な過し方ですね。でも、何だかんだ言っても各家庭でも外出・火・電気・労働以外は結構自由にしている様な感じを受けました。もっとも外出禁止で他の家庭の様子を伺う事が出来ない日なので、後で人に聞いてみた感じですけれど。それでもやっぱり夜はいくつかのホテルに明かりが少し灯っている以外は真っ暗、車もバイクの音もしないのでそれはそれは静かな1日でした。鳥や犬の鳴き声が聞こえるだけ、と言った感じでしょうか。バリ全土でこういった慣わしが今でも守られていると思うと不思議な感じ、と言うかやっぱり驚きですね。不思議の島バリです。
ニョマン先生の作った観光客向けのニュピに関するフライヤーにこうあります、
私:「え~、今日は働いちゃダメ、火も電気も使っちゃいけないんじゃないの~、大丈夫?」
スタッフ:「どうしてダメなの~!たった一人のゲストだもん、女王様なんだからー!」
笑えますね。そう、私はこの数日前からこの宿のたった一人の客。女王様なんです(笑)。
と、その割には食べ終わった朝食のお皿を全然下げてくれないので、ほ~ら、こんなにアリンコがたかってしまったじゃないの(涙)。
ま、いっか。今日は1日ボスの目を気にする事なく過せる彼らにとっては天国、休日みたいなもの。のんびり羽を伸ばして楽しくね、っと。アリンコは多目に見てあげましょう。
私はと言うと、宿の敷地内くらいしか出歩けないので、友達に手紙を書いたり本を読んだり昼寝をしたり。あいにく朝から雨が降り出して風もあって肌寒く、パーカーを着込んでました。
で、お昼は昨日Cafe Wayanで買っておいたパンとインスタントスープ。Cafe Wayanはウブドでは老舗のカフェレストランで、いくつかホテルも経営していて確かお料理教室もやっているんじゃないかな。観光客には人気で必ずガイドブックには紹介されているし、ウブドへ行ったら1度はここで食事っていう人も多いんじゃないでしょうか。ベーカリーと言うくらいですから、地元ではポピュラーな昔ながらの"菓子パン"とは違った西欧風のデラックス・パン(笑)。大きくて美味しいですけれど、日本円で1個¥150くらいするので高いですよね。
あ、ニュピに備えてお湯も貰えないかな、と思って念の為、旅行用の湯沸かし器を持って行ったんです。電気も使っちゃいけないんですけれど、1日暖かい飲み物を飲めないのは辛いかな、と思って・・・ごめんなさい、掟破りです(笑)。でも、結局暖かいお湯入りポットはいつも通り宿のスタッフが用意してくれたんですけれど。
雨が降ったり止んだりで相変わらずお天気が良くないですけれど、こうやって外も出られずに閉じこもるにはなかなかいいかもしれないです。
と、バルコニーから田んぼを眺めていると、地元の掟破り発見!
タオルをほっ被りした隣の住人が田んぼを横切って道に出て歩いて行きました(笑)。さっきペチャラン(自治体の警備員)が見回りをしていたのを見掛けたんですけれど、うふふ、みんな結構隙を見て掟を破っているようです(笑)。でも、私が見たのはこの人一人だけですけれど・・・。
雨が止んで陽がさしてきた頃、プールで誰かが泳いでる音が。スタッフの1人、オゴオゴで一緒だったKadek君がプールで泳いでます。一緒に泳ごうよーって言うんですけれど、私は水着持って来なかったんですよね、それにちょっと泳ぐには寒いし。
彼はバリ島から少し離れたヌサ・ペニダ島から来て、住み込みでこの宿で働いてます。絶対にボスが来ないという幸せで、まさに水を得た魚状態(笑)。プールの隣の部屋はTV/AC付きのデラックスルーム。そのテラスで集まって来たスタッフとお喋りしていたら、
スタッフ:「この部屋見たい?TV見る?」
私:「うん、部屋を見たい見たい。でもTVは今日はダメじゃないの?」
スタッフ:「どうしてダメなの~!たった一人のゲストだもん、女王様なんだからー!」
そうでした、私は女王様なのでした(笑)。
バリのTV局は1つだけあるんですが、さすがに今日は放送停止してます。ベッドの上に座ると彼らが後でベッドメイクをし直さなきゃならないので悪いな~と思って床に座ろうとすると、「床の上なんかに座っちゃダメだよ!ベッドの上にちゃんと座って!今日は僕がここのボスなんだから!」と、リーダー格のKomang君。はい、はい、ありがとう。お礼にお煎餅を一緒に食べよう(笑)。バリへ来る前に母が「しょっぱいものが食べたくなるかも」とお煎餅をくれたんですけれど、これがなかなか好評で私の口には殆ど入らなかった(泣)。
デラックスの部屋でこんな風にくつろぐ彼ら。これもニュピのお陰(笑)。ベッドにのさばる姿を写真に撮ってーと言うのでパチリ。
お菓子を持ち寄って、ここの仕事は楽しい?とか、日本語の数の数え方や会話を教えたり、アホな冗談を言い合ったりメチャクチャ世俗的なニュピを過した私達です。ごめんなさい。
因みに、ニュピで日の出から日没の間は食べ物を口にしてはいけないとも聞いていたので、「本当はどうなの?」と聞いてみると、「う~ん、偉い僧侶とかメディテーションや修行好きな人達だけはそうするみたいだけれど、僕達はお腹空いて我慢出来ないから・・・」とのこと。後日、タクシーのドライバーや他の人にも聞いてみたんですけれど、大体同じ様な答えでしたね。ただ、外へ出ず、火や電気を使わず静かに過すのはきちっと守っている様です。当然か・・・。
ニュピに先駆けて、「この日は私もバリ人に倣い、メディテーションでもして心新たに新年を迎えよう」なんて思っていたんですが、あらま、スタッフ君達と一緒になって俗っぽい一時を過してしまいました(笑)。それでも、とても楽しかったですけれどね。
夕食は買っておいたバンがあると言ったんですけれど、「ナシ・ゴレンなら作れるよー、大丈夫ー、食べる?」との事だったのでお言葉に甘えて作ってもらいました。あ~、また掟破りです、バリの人達に重ね重ねのごめんなさい。そして働かせてしまったスタッフ君たちにありがとう。
さすがに部屋の電気をつけるのはダメなので、「ロマンティック・ディナーだよー」と蝋燭を持って来てくれました(笑)。暗がりで食べる彼らの作ってくれたナシゴレン。アリさんが何匹入っていたかは不明ですけれど、気持ちが嬉しくて美味しく頂きました。
考えてみると、ニュピなのにいつもと同じ様な過し方ですね。でも、何だかんだ言っても各家庭でも外出・火・電気・労働以外は結構自由にしている様な感じを受けました。もっとも外出禁止で他の家庭の様子を伺う事が出来ない日なので、後で人に聞いてみた感じですけれど。それでもやっぱり夜はいくつかのホテルに明かりが少し灯っている以外は真っ暗、車もバイクの音もしないのでそれはそれは静かな1日でした。鳥や犬の鳴き声が聞こえるだけ、と言った感じでしょうか。バリ全土でこういった慣わしが今でも守られていると思うと不思議な感じ、と言うかやっぱり驚きですね。不思議の島バリです。
ニョマン先生の作った観光客向けのニュピに関するフライヤーにこうあります、
「Nyepi represents a way to begin life a new, with the troubling and dark aspects of the past year put well behind us.」ニュピは年に1回の新しい年を迎える日ですけれど、考えてみれば1日1日が新しい日を迎えているんですよね。毎日このニュピの様な気持ちで新しい日を迎えられたら素晴らしいだろうな、ってこの夜思いました。
by sohla
| 2006-04-25 01:27
| それもバリ、これもバリ
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