2006年 06月 26日
現代風のお墓、そしてまた岩陰に散乱する人骨
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そのタウタウのアップはこんな感じですね。郡の偉い人だか何だかとウディンさんが言っていました。これがまた蝋人形の様にリアルなんです。壁面はコンクリートですけれど、ちゃんとトラジャの幾何学模様がレリーフになっているんですね。
そう言えば、故人の写真を飾ってあるお墓というのを香港か澳門で見た気がするのですが、アジアは結構多いのでしょうか、ちょっとドッキリしちゃいます。身代わり人形に写真・・・夕暮れはかなり怖いんじゃないかなと思うんですよね。ま、トラジャの人達は普段がお墓や亡骸と一緒に生活している様なものなので、怖いという感覚はないのかもしれないですけれど・・・。肝試しなんかここでやったら強烈です(笑)。そんな発想は無いですね、きっと。
その現代的なお墓を背にして階段を上がって行くと、左手が崖になっていて、そこには木製の舟形の棺が安置されてます。ここの棺もかなり朽ちていて、例によって人骨は散乱、頭蓋骨はむき出し(笑)。
ウディンさんは「どうぞ上までいって見て来て下さい」と突き放した事を言うので、仕方なく1人で階段を上がって行きます。洞窟でもなく薄暗い場所でもないんですけれど、でもやっぱり気持ちの良いものではないんですよね。なので足早に、ササッと(笑)。
上を見上げると岩盤がせり出していて、その陰、高いところにも小さな置き場所を作って棺
が並んでます。何しろ足早に(笑)見たので、気か付かなかっただけかもしれないのですが、ここは岩に横穴を掘って棺を安置するのではなく、こうやって棺が露出したままお墓の様です。
この木棺なんですが、かなりサイズが小さいですね。屈葬のように体を折り曲げて納めたのでしょうか、それとも骨になってから納めたのでしょうか。
階段の中ほどには、岩をくり貫いた小部屋の様なところにタウタウがまとめて置かれています。鉄格子で仕切られていて、おまけに鎖と南京錠で開けられないように厳重に鍵が掛けられているのは、恐らくタウタウを盗まれない様にとのことだと思います。鍵を掛けるなら普通は棺を安置してある場所だと思うのですが、ここでは棺は露出、鍵はタウタウ部屋なんですね。他人に似た死者人形を盗んで、この狭い村でどうするんだろうと思うのですが。間近で格子越しにタウタウを見ることが出来るんですが、近くから沢山のタウタウがジッとこっちを見ているのは、これがまた何ともゾゾッとすると言うか、ドキドキ。
by sohla
| 2006-06-26 23:23
| それもバリ、これもバリ
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