2007年 02月 09日
プンリプーラン(Penglipuran)伝統村
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12時頃にムンドゥック村を発ってから、ロビナ、シンガラジャと周ってバトゥール山の近くキンタマニ・ペネロカンに辿り着いたのが既に17:30頃。今日チェックアウトしてRindu Houseへ戻ることだけは伝えておいたんですが、さすがに戻りが遅くなると心配させちゃうなと言う事で、トイレ休憩を兼ねてペネロカンのレストランでコーヒーを飲みながらRindu House連絡を入れます。もう少ししたら帰りま~す、なんて言っておきながら・・・。
途中、ちょっと帰り道からは逸れてしまうんですけれど、バンリの近くにプンリプーラン(Penglipuran)という昔ながらの伝統的な生活が保たれている村があると言うことで、えぇい、来たついでなので行ってみよー!ということにしました。
これだけ何回もバリ島に来ていてバンリには何度も来ていたのに、不思議な事にこの村の存在を知ったのは今回が初めてだったんです。
何でも元々はキンタマニの村から移住してきた人達が、故郷みたいな村を作ろうとして出来た村だそうで、1993年にバリ島政府によって観光村に指定されたそう。それでもお土産物やが出来るでもなく、700人程の村人は畑作農業をしながら昔ながらの生活を営んでいるそうです(るるぶワールドガイドバリ島より)。
ここは多分入場料を払うんでしょうけれど、着いたのが既に18:30頃だったからか、フラッと入って行けちゃいました。村の入り口近くにある集会場では男達が皆でくつろいでTVを見てます。自分の家にもTVはあると思うんですけれど、これが憩いと住民交流の時間なんでしょうね。
メインストリートの突き当たりには村の守護寺院、通りは良く手入れされていて、路肩の芝や側溝も綺麗で家並みも整然としてます。伝統村というと古臭い感じがするんですけれど、思ったより近代的で豊かな感じです。・・・と言うより、観光村に指定されているので、政府から何か補助金などが出ているからでしょうか、村が豊かそうな印象です。
写真だと見づらいですが、屋根が昔ながらの竹葺きなのが特徴です。磨り減った屋敷入り口の石階段や、竹編みの外壁・・・
年月を感じさせるものも勿論あるんですが、部分的に現代風のバリ家屋に改築されていて、ガラス窓があったり、新しい石積みになっていたり、瓦屋根になっていたり、特にメインストリートに面した家は新旧混ざった感じで、それが伝統村と言う割りには新しい感じがするのかもしれません。
ワヤンの話によると、以前はもっと伝統的な古い家屋が多かったそうで、「伝統村として政府が指定しているにも関らず、こうやって何も考えずに新しくて便利なものに替えてしまって、伝統を捨ててしまっているのが悲しい。これでどうやって伝統を守って行くんだと抗議の手紙を書きたいくらいだ」と、随分と近代的になってしまった家並みを見てかなりガッカリした様です。
どうなんでしょうね。以前、実家が新潟の豪農の屋敷で文化財に指定されている男の子が、「補助なんてほんの僅かで、あれはダメ、これはダメという規制が多くて日常生活が本当に不便で大変なんですから」と言っていたのを思い出しました。そりゃぁ、生活の場がそこであるなら、人並みに便利で文化的な生活をしたいと思うでしょうし、補助が出れば古いものを古いままに修復するよりは、ちょっと新しくしてみたくなる気持ちも解る気がします。実際に人々が生活している場をそのまま伝統村として保存するのは、そういったジレンマがあるのでしょうね。
とあるお宅へ入って行って家を見せてもらいました。昔ながらの薪で火を焚く台所ですね。写真ではかなり明るく撮れてますけれど、実際は凄く薄暗くて「こんな所で火を焚いて火事になりそう・・・」と感じるくらい狭いんです。勿論、観光用の見世物だけではなくて、今でも使用されている現役の台所です。
敷地の奥の方へ行くと、直径2mほど、高さは人の頭より高いでしょうか、石で作られた円筒形の大きな大きな貯水槽がありました。昔は雨水をそこに貯めて使っていたそうですけれど、今は水道があるので使わなくなったとのこと。使われなくなった同じ様な水溜めを沖縄の家屋で見たのを思い出しました。
この家は若夫婦と子供、それと年寄り夫婦の2世帯で住んでいる様で、この子供はお札を握り締めて裸足で歩き回ってます(笑)。
お札を握り締めているその子を見て、「後でこの子にRp.1000くらいあげてね」とワヤンが言いました。別にお金欲しさにお札を持たせている訳ではないのでしょうが、「なるほど、そうするもんなのか」と思ったり。
考えてみれば、こうやって時間も都合も構わずに見ず知らずの観光客が家にズカズカと入ってきてしまうんですから、入場料を貰ったっていいくらいですね。因みに、手編みの竹籠に色を付けたり模様を描いた綺麗なものを、訪れた観光客向けのお土産として細々と作って売っている様で、家を後にする時に「こんな籠はいかがですか?」と言っていました。私はこの時買わなかったんですけれど、それでも別に物売りのようにしつこく買って買ってと言う訳でもなく、何となく遠慮がちに勧められると、逆に「買わなくてごめんね」という気になります。
この子が大きくなった時、この村はどうなっているのかな、村の外が色々と変わって行く中で、相変わらず昔ながらの生活をしようと頑張っているのかな、どの程度このままの状態で保たれているのかな・・・などと考えて家を後にしました。
そういえば、この村へ行く途中に素晴らしい竹林があるんです。「車でこんなところ入っていいの?」というような、車道ではないけれど道がくねくねと竹林を通っていて、鬱蒼と茂った竹が車のフロントガラスにバンバン当る、そこをグングンとかき分けて行く様な所なんですが、「あぁ、あそこはまた通ってみたいなー」と思う本当に素晴らしい竹林です。
「もうすぐ戻る」とRindu Houseへ帰るコールしたにも関らず、その後も数時間フラフラしていたので既に夕食時を過ぎちゃいました。マス村に向かう途中の屋台で夕食を食べて帰ります。
途中、ちょっと帰り道からは逸れてしまうんですけれど、バンリの近くにプンリプーラン(Penglipuran)という昔ながらの伝統的な生活が保たれている村があると言うことで、えぇい、来たついでなので行ってみよー!ということにしました。
これだけ何回もバリ島に来ていてバンリには何度も来ていたのに、不思議な事にこの村の存在を知ったのは今回が初めてだったんです。
何でも元々はキンタマニの村から移住してきた人達が、故郷みたいな村を作ろうとして出来た村だそうで、1993年にバリ島政府によって観光村に指定されたそう。それでもお土産物やが出来るでもなく、700人程の村人は畑作農業をしながら昔ながらの生活を営んでいるそうです(るるぶワールドガイドバリ島より)。
ここは多分入場料を払うんでしょうけれど、着いたのが既に18:30頃だったからか、フラッと入って行けちゃいました。村の入り口近くにある集会場では男達が皆でくつろいでTVを見てます。自分の家にもTVはあると思うんですけれど、これが憩いと住民交流の時間なんでしょうね。
メインストリートの突き当たりには村の守護寺院、通りは良く手入れされていて、路肩の芝や側溝も綺麗で家並みも整然としてます。伝統村というと古臭い感じがするんですけれど、思ったより近代的で豊かな感じです。・・・と言うより、観光村に指定されているので、政府から何か補助金などが出ているからでしょうか、村が豊かそうな印象です。
写真だと見づらいですが、屋根が昔ながらの竹葺きなのが特徴です。磨り減った屋敷入り口の石階段や、竹編みの外壁・・・
年月を感じさせるものも勿論あるんですが、部分的に現代風のバリ家屋に改築されていて、ガラス窓があったり、新しい石積みになっていたり、瓦屋根になっていたり、特にメインストリートに面した家は新旧混ざった感じで、それが伝統村と言う割りには新しい感じがするのかもしれません。
ワヤンの話によると、以前はもっと伝統的な古い家屋が多かったそうで、「伝統村として政府が指定しているにも関らず、こうやって何も考えずに新しくて便利なものに替えてしまって、伝統を捨ててしまっているのが悲しい。これでどうやって伝統を守って行くんだと抗議の手紙を書きたいくらいだ」と、随分と近代的になってしまった家並みを見てかなりガッカリした様です。
どうなんでしょうね。以前、実家が新潟の豪農の屋敷で文化財に指定されている男の子が、「補助なんてほんの僅かで、あれはダメ、これはダメという規制が多くて日常生活が本当に不便で大変なんですから」と言っていたのを思い出しました。そりゃぁ、生活の場がそこであるなら、人並みに便利で文化的な生活をしたいと思うでしょうし、補助が出れば古いものを古いままに修復するよりは、ちょっと新しくしてみたくなる気持ちも解る気がします。実際に人々が生活している場をそのまま伝統村として保存するのは、そういったジレンマがあるのでしょうね。
とあるお宅へ入って行って家を見せてもらいました。昔ながらの薪で火を焚く台所ですね。写真ではかなり明るく撮れてますけれど、実際は凄く薄暗くて「こんな所で火を焚いて火事になりそう・・・」と感じるくらい狭いんです。勿論、観光用の見世物だけではなくて、今でも使用されている現役の台所です。
敷地の奥の方へ行くと、直径2mほど、高さは人の頭より高いでしょうか、石で作られた円筒形の大きな大きな貯水槽がありました。昔は雨水をそこに貯めて使っていたそうですけれど、今は水道があるので使わなくなったとのこと。使われなくなった同じ様な水溜めを沖縄の家屋で見たのを思い出しました。
この家は若夫婦と子供、それと年寄り夫婦の2世帯で住んでいる様で、この子供はお札を握り締めて裸足で歩き回ってます(笑)。
お札を握り締めているその子を見て、「後でこの子にRp.1000くらいあげてね」とワヤンが言いました。別にお金欲しさにお札を持たせている訳ではないのでしょうが、「なるほど、そうするもんなのか」と思ったり。
考えてみれば、こうやって時間も都合も構わずに見ず知らずの観光客が家にズカズカと入ってきてしまうんですから、入場料を貰ったっていいくらいですね。因みに、手編みの竹籠に色を付けたり模様を描いた綺麗なものを、訪れた観光客向けのお土産として細々と作って売っている様で、家を後にする時に「こんな籠はいかがですか?」と言っていました。私はこの時買わなかったんですけれど、それでも別に物売りのようにしつこく買って買ってと言う訳でもなく、何となく遠慮がちに勧められると、逆に「買わなくてごめんね」という気になります。
この子が大きくなった時、この村はどうなっているのかな、村の外が色々と変わって行く中で、相変わらず昔ながらの生活をしようと頑張っているのかな、どの程度このままの状態で保たれているのかな・・・などと考えて家を後にしました。
そういえば、この村へ行く途中に素晴らしい竹林があるんです。「車でこんなところ入っていいの?」というような、車道ではないけれど道がくねくねと竹林を通っていて、鬱蒼と茂った竹が車のフロントガラスにバンバン当る、そこをグングンとかき分けて行く様な所なんですが、「あぁ、あそこはまた通ってみたいなー」と思う本当に素晴らしい竹林です。
「もうすぐ戻る」とRindu Houseへ帰るコールしたにも関らず、その後も数時間フラフラしていたので既に夕食時を過ぎちゃいました。マス村に向かう途中の屋台で夕食を食べて帰ります。
by sohla
| 2007-02-09 11:34
| それもバリ、これもバリ
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