2007年 07月 02日
下谷坂本富士 - 小野照崎神社の富士塚
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夏越の祓(なごしの祓)の「茅輪くぐり」(ちのわくぐり)があります。くぐり方の説明通り、左回り、右回り、左回り、そしてもう1度くぐり抜け・・・輪に巻き付く様に8字の形に三回周るので、半年分の穢れを茅輪に擦り付ける感じ(という意味ではないと思うけれど、笑)。さぞやあの茅輪にはくぐった人の分だけ穢れが着いているんじゃないかと思ったりして・・・そんなこたぁないですか。
これで半年の罪穢れも祓い清められ、本来の清浄な心身に戻りました。バッチリです。夏も元気に過ごせます。ありがたい。
そのまま正面へ直進すると拝殿なのでパンパンとお参りして、さぁいよいよ富士塚へ。
と、思った時、講の方でしょうか、それらしき装束を身につけた男性が何かを唱えながら?鳥居をくぐってきました。後で母に聞いたら「それは六根清浄と唱えていたんでしょう」とのこと。何となく唱えるというよりはメロディがあるようで不思議な旋律なんですね。
そういう光景なので、私も含め他の参拝客もしばしこの方達が神主さんのお祓いを受けたりするのを見守ってしまっていたんですが、ここにも居ました場の空気を読めない人。そしてそれはオバさん。
いきなりこの方達を1mくらいの至近距離から凄まじいフラッシュ撮影。神主さんが、あのひらひらの細い白い紙が沢山ついた細い棒(神具:大麻(おおぬさ))を振ってお祓いをしたり、神主さんが頭を下げ、講の方々も頭を下げ、それを見ている私達参拝者も何となく頭を下げてしまう雰囲気の中でもグイグイ近づき、あちこちに回り込みフラッシュですから。宮司さんみたいな方が後ろの方から「フラッシュ!フラッシュ!」と言っても聞こえてないんでしょうね、お構いなし。もぅ、オバさんは一心不乱に写真を撮ってるわけです。あれ、もう自分の世界以外は見えなくなるんでしょうか、恥も思考力もすっ飛んでしまうんでしょうか。
怖いです。見苦しいです。恐らく私と同年代・・・私も気をつけねば。
さて、気を取り直して富士塚の方へ。あぁ、いつもは閉ざされている扉が開けられて、皆さん登ってますね~。入り口には手を合わせているお猿さんが狛犬のように両脇にいます。何だかワクワクするお山で、この空間だけ小宇宙みたいな、別の世界のような感じ。
私は神事とか信仰とかよりも、やっぱり「あ~!ちゃんと富士山になってる~!」という擬似富士山に登るワクワク感の方が強かったんですけれど(笑)、子供が木登りする時の面白さ、良く出来た"ミニチュア○○"や"あやかりXX"を見る時の楽しさ、でも神秘的で神聖な雰囲気・・・う~ん、面白いです。
直径約16メートル、高さ約5メートル。江戸時代、1782(天明2)年に築造、1828(文政11)年に大修復。盛り土をして、その上を溶岩で覆ったようなんですが、それにしてもまぁ、重機も無い時代に昔の人達は富士山の石をよくここまで運び込んだものですよね。
途中、凄く足元が危なっかしいおばあさんに、「そこの"親切な"お姉さん、記念に写真を1枚撮って下さいませんか?」とフィルムカメラを手渡されて、「はぃよ!」と私(笑)。よかったなぁ、おばあちゃん、これで富士山に登れたネ。
下山は、山の裏側へ下って行って、山をまわり込むようにまた元の登山口へ出て来ます。何かですね~、今思えば何度も登れば良かったな~と思って(笑)。でも、登って下って登って下ってを繰り返したら、何だか遊んでいるみたいで有り難味もなく不謹慎な感じですね。合目石とか、恐らく意味があるのだろう石とか、溶岩で出来た小さな祠とか、石に絡まる蔦とか、ほんの1、2分で登れちゃうんですけれど、歩いて見てて飽きないんですよ。
いや~、来て登って良かった良かった。
何だか後ろ髪を引かれる気分(昨日、"子供のとき祭りの途中で帰るのが嫌で嫌で仕方なかった"とJoeが言っていた正にその気分、笑)。でも、この神社には他にも庚申塚やお稲荷さんがあるので、折角なのでちょっとそちらを見てみますね。
by sohla
| 2007-07-02 14:50
| 東京ココやソコ
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