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2017年 04月 29日
MOONLIGHT
映画続きになってしまうのだけれど、普段映画館へ足を運ぶことがめったにない私でも、どうしても見ておきたかった『MOONLIGHT』。

舞台は、いじめ、ネグレクト、貧困、ドラッグが日常的にあるマイアミの貧困地区。そこで自分の居場所、アイデンティティを探し求める黒人少年シャロンの成長と恋心を、少年期(リトル)、青年期(シャロン)、成人期(ブラック)の3章構成で淡々と描いた物語、そして純真なラブストーリー。3つの成長過程を演じるのはそれぞれ異なった3人の俳優。
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何というか、言葉にするのは難しいのだけれど、胸が締め付けられるほど美しい映像、印象に残る音や沈黙が、心のすごく奥、自分でもその場所かどこか分からないけれども確かにある…それが記憶なのか、感情なのか、経験なのか、情景なのかわからないのだけれど、自分だけが知っている何かに沁みていく、何かの感覚が刺激される、そんな感覚。観てよかった、凄くいい映画でした。

全編を通して主人公のシャロンの笑顔は僅かしかなく、厳しい現実に切なく悲しく胸が痛くなる場面が多いのに、どうしてこれほど美しい映像なのか、どうしてその美しい映像がいつまでも心に残って、さらに日が経つほど鮮やかになっていくのか、そのあたりの秘密はこちらのよう。
'Moonlight' Glow: Creating the Bold Color and Contrast of Barry Jenkins' Emotional Landscape
Moonlight's Cinematmgrapheron Filming the Most Exquisite Movie of the Year

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3つの成長過程を別々の俳優が演じた主人公シャロン。
それぞれの顔をコラージュしたシャロンは驚くほど目が同じ。

アフリカ系米国人監督による作品がアカデミー賞で作品賞、LGBTQ映画で、殆どのキャストが黒人etc. 盛んに言われているように、ブラック・シネマとして、マイノリティ映画として意義が大きく快挙なのは実際確か。でも、私は黒人でもLGBTQでもない、幸いなことに疎外されたこともなく、孤独もさほど感じていない人間なので、(よかった)と思うのはそういった要因は全く関係なく、この映画そのもの。

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In moonlight Black Boys Look Blue

心の奥深く眠っている記憶を、あとになって開けて再生すると、もしかしたらこういう風に見えるのかも。映像も音も、あることは現実より鮮明で、あることはボヤけ、あることは誇張され、あることは抜け落ち、当時の自分を別の自分か見ているような。


と、ベタ褒めだけれど、実は何の予備知識も持たず、どんなストーリーなのかも知らずに観に行ったので、主人公のシャロンがセクシャリティが理由でからかわれ苛められているとは知らず、ただ小さくて華奢、おまけに(環境のせいか)口数も少ない男の子だから女とからかわれ苛められているのかと思って見ていた私(実際はからかいといった遊びではなく、文字通り胸くそ悪くなるような苛め、狩り)。

でも、ポーラがフアンに悪態をついて言った、
You ever see the way he walk, Juan?
You gon' tell him why the other boys kick his ass all the time? Huh?
で、あれ?となり、

シャロンがフアンに問いかけた、
Little: What's a faggot?
Juan: A faggot is ... a word used to make gay people feel bad.
Little: Am I a faggot?
で、そうなんだ、となった次第。

なので、自分はオカマもゲイの意味も知らない、自覚もないシャロンが、クラスメイトにからかわれるのはまぁあることだとしても(映画では単なるからかいではなく苛めだけれど)、母親や周囲、社会や大人が(この子はゲイだ)と'知っている'かのように扱うのが、私的にはちょっと不思議、というか理解できなかった。

逞しく力強く男らしいのが男だ!みたいな男性像はアメリカでは未だに強いのかもしれないけれど、本人の自覚もないのに(この子はゲイだ)と断定されそういう目でみられ扱われる社会だとしたら、そりゃ生き辛い。というか、そうだとしたらLGBTQなどセクシャリティについてだけでなく、何かが間違っている、相当許容性のない社会だと思うのだけれど。

私は小さい時に小さくて細くて、髪の毛もいつも床屋さんでワカメちゃんのように刈り上げで男の子と間違えられることは日常茶飯事。すばしっこかったのもあり動きも女の子っぽくなく「○○男~(私の名前+お)」と呼ばれたり、女子トイレや更衣室に入ると一瞬驚かれたりしたことも。もちろんそれは苛めではなくてからかわれたり、たまたまだったりと自分もわかっていたので、心の傷になって深く考えるほどではなかったけれど、子ども心にもいい気持ちはしなかったですねぇ。

かと言って、周りの大人にまで女の子の姿をした男の子だと決めつけられることはなかったけれど、もしシャロンのようにそうされたら、自分のセクシャリティにも影響があったんだろうか、と考えてしまったり。


さて、私が好きなのはやはりクライマックスと言えるシャロンがblackとして描かれる第3章。

シャロンが幼馴染のケヴィンに再開する、あのダイナーの場面。もちろん男性同士、男女のそれとは違いロマンティックな演出や台詞があるわけでもない、それまでと同じく淡々とした場面が、何故か官能的ですらあると感じたのは、既に私がシャロンの目になっていたからか。
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これが女×女の物語だったら、逆に女の私はそんな風には感じないのかもしれないんですけどね。そもそも女性の沈黙はここまで絵にならなさそう(差別じゃないけど)。

映画見ない私が本当に珍しくもう一度観たいな…と思ってしまったので、GW中にまた観に行っちゃいます(笑)。



タグ:
  • 音楽・映画・本
  • 映画
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by sohla | 2017-04-29 10:25 | みる・きく・かんがえる | Comments(0)
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