2017年 03月 27日
ANA機体工場見学
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昨年12月のJAL工場見学に続いて今度はANAへ。ちょっと日にちが経ってしまったんですが3/1に行って来ました。
場所はJALのメンテナンスセンターから10分ほど歩いた先、駅としては同じ東京モノレールの新整備場駅で、平日月曜~金曜の毎日1日4回、1回の見学が90分、1回あたりの可能見学人数は~80名。私が行ったこの日は会社の新人研修風、マイクロバスでツアコン引率付きスーツ姿の若者団体と一緒で、ほぼ定員での開催でした。
場所はJALのメンテナンスセンターから10分ほど歩いた先、駅としては同じ東京モノレールの新整備場駅で、平日月曜~金曜の毎日1日4回、1回の見学が90分、1回あたりの可能見学人数は~80名。私が行ったこの日は会社の新人研修風、マイクロバスでツアコン引率付きスーツ姿の若者団体と一緒で、ほぼ定員での開催でした。
ちなみにJALもそうだけれど、何ヶ月も先まで予約が一杯の人気で、このANAの機体工場見学は1993年9月から開始され23年、昨年12月に来訪者数が100万人を突破したそうです。凄いですねぇ。
こちらがANAメンテナンスセンター入り口。
受付を済ますと、受付カウンター後ろのスクリーンに氏名が映し出されます。へ〜技が細かいですね。最初は講堂で飛行機や整備の説明、ビデオ上映、その後に格納庫の見学です。
座学の部屋には歴代のANA機の模型や写真、アルミと炭素素材の重さを持ち比べることができる機体の外壁、その他部品などが壁際に展示されていて、講義が始まる前や休憩時間などに自由に見ることができます。 JALの時は飛行機が飛ぶ仕組みや、羽田空港のあらましだったけれど、今回のANAは、この日の見学会では飛行時間ごとの整備の違いなど主に機体整備の説明で、途中関連ビデオの鑑賞も。
その後休憩をはさみ、名前を呼ばれた順にグループ分けされていて部屋から出て、途中でヘルメットを被り、いよいよ格納庫へ移動します。
JALは赤いヘルメットだったけれど、ANAですからね、やっぱりブルー。
飛行機が何機も入っちゃうのだから当たり前なのだけれど、大きいですよねぇ、格納庫。そして安全第一は整理整頓から、ってな標語じゃないけれど、当然のことながら整理整頓が行き届いていて綺麗。
整備士の方々、お仕事中目障りかもですがお邪魔します。
ところで、機体見学はどちらも企業CSRの一環、それもサービスを提供する企業なのでスタッフの方々は皆さん普通に感じがいいです。JALとANAを比べても仕方ないのだけれど、JALの展示は歴代の制服、航空機のアーカイブ、職種ごとの仕事紹介と、そのためにスペースとお金と労力と人員を割いていて、見た目華やかで料金を取ってもイケそうなちょっとしたショールーム。
一方のANAは学校の教室のように壁際に展示物が並び、見学用にブースを作ったり特別な展示方法もしていない、什器などにもお金を掛けているわけでもない、ある意味手作りで勝負。
恐らく見学者は見せ方が華やかなJALに軍配を上げる人が多そうなのだけれど、私はANAの堅実さというか手作りっぽいところにも好感持ちましたよ(JALに好感が持てないというワケではない)。企業イメージには見せ方も大切なポイントだけれど、浮つかず、謙虚に、真面目に取り組んでいるというのはわかりますから。
こちらは3階から下を見たところ。この日整備中だったのは、BOEING 787-8と窓をつぶしたBOEING 767のANA Cargoの2機。
これが空を飛ぶんですもんねぇ(小学生みたいな感想)、全然わからないけれど、安全で効率よく飛ぶためのあらゆる技術が、部品や素材や機器などあらゆるところに生かされているんでしょうねぇ。
そう言えば航空機の燃料がどこに納められているか知っているひとも多いと思うのだけれど、主翼がタンクになっていると初めて知った私。というか今までそんなこと考えてもみなかった…。で、ANA Triviaによるとこう。
そしてこちら。主翼の裏側(下側)に横楕円形の穴っぽいのが並んでいるのだけれど、これが主翼の点検口で、ここから人が入って点検したりするそう(説明のお姉さんがそう言ってたハズ、違ってたらすまん)。多分50×30cmとか、そんな大きさじゃないでしょうかねぇ。燃料タンクの中に入るのだから、ここの点検は大変そう。特にふくよかさんは入るだけでも…。
頂いた冊子によると、ドッグ整備の流れはこんな感じ。
◆出発前整備
空港に到着した飛行機を次のフライトまでの間に点検・整備
◆A整備(A check)
500~1000飛行時間ごとに行われる整備で、1晩かけて行われる
◆C整備(C check)
4000~6000飛行時間ごとに行われる整備で、
約10日間かけてドックにて多くのパネルや部品を取り外し、
本格的に行われる整備
◆重整備(HMV=Heavy Maintenance Visits)
約6年経つと実施される整備で、機材の長期使用に伴って発生する
各種作業を行う。
出発前は別として、頻度が高い500~1000飛行時間ごとのA checkが1晩でやるって、眠いしまぁこのくらいでいいか、ってなワケにいかないし、ホント大変だなぁ整備さん。
フロアーに引かれている赤白線は、格納庫に機体を真っ直ぐに入れるために誘導する線。黄文字で"一時停止"と書かれてますね。"NOSE"と書かれた黄線もあって、これは飛行機の鼻先がココよ!ってことなんでしょうね。作業に使う足場が既に複雑(笑)。
格納庫の外側は滑走路なので、離着陸の飛行機が次々と着陸したり通っていったり。この見学ツアーの写真はSNSやブログに投稿する場合は、事前にANAの許可を得なければならないのだけれど、格納庫から見えた離発着する他社機は全てNGでした。写真を見ると14:15からの6分間に、JAL、チャイナエアライン、ソラシドエア、JALと4機と撮っていて、全部撮ってたわけではないから平日の昼過ぎとはいえやっぱり結構な頻度ですよね。
近寄るとさらに大きいっ(当たり前)。B787のエンジンには燦然と輝くロールスロイスのロゴ。何でも正面から見てファンブレードが反時計まわりに回転するのが米国製エンジン(ゼネラル・エレクトリック社、プラット&ホイットニー社)、時計回りに回転するのが英国製エンジン(ロールスロイス社)で、お隣のANA CargoはGE社のロゴがついてました。
折角だから普段は絶対に見れない真正面から。鼻先の丸い部分には気象レーダーのアンテナが格納されていて、500~600km先の気象や地形の情報を読み取ることができるそう。
写真左上奥に見える並んでいる青い箱は整備士さんたちの大切な工具箱。鍵付き名前つきで、作業の始まりと終わりに工具の点検をして一人一人がきっちり管理しているそう。そうですよねぇ、機体の中に工具置き忘れとかあったら大変ですもんね。
右はタイヤがずらっと並んでます。機種番号と共にMain WheelとかNose Wheelと書かれた札ごとに分類されて整然と置かれてます。タイヤは5-6回張替えをして使うそうです。
工具の取り扱いにしろ、備品の配置にしろ、格納庫内の設備にしろ、私はただ漫然と眺めて説明を聞いてフンフンと思っていたけれど、どれも工夫がなされて効率よく、安全に、万全の整備が出来るように考えられているんでしょうね。
格納庫見学を終えてロビーで解散です。そうそう、ロビーには機体工場見学の顔出しフォトスポットがあって、奥に見えるのはガンプラ生誕30周年記念当時のANA×GUNDAM SKYプロジェクトのガンダムも。
この右手にはコンビニがあって従業員の方々も普通に買いに来るんですが、見学者用にANAグッズのお土産が置かれていて、見学を終了したらここで記念にお買いものできます。買わないでもいいのに買っちゃうんですよねぇ、こういうところに来ると。
座学の部屋には歴代のANA機の模型や写真、アルミと炭素素材の重さを持ち比べることができる機体の外壁、その他部品などが壁際に展示されていて、講義が始まる前や休憩時間などに自由に見ることができます。
その後休憩をはさみ、名前を呼ばれた順にグループ分けされていて部屋から出て、途中でヘルメットを被り、いよいよ格納庫へ移動します。
JALは赤いヘルメットだったけれど、ANAですからね、やっぱりブルー。
飛行機が何機も入っちゃうのだから当たり前なのだけれど、大きいですよねぇ、格納庫。そして安全第一は整理整頓から、ってな標語じゃないけれど、当然のことながら整理整頓が行き届いていて綺麗。
整備士の方々、お仕事中目障りかもですがお邪魔します。
ところで、機体見学はどちらも企業CSRの一環、それもサービスを提供する企業なのでスタッフの方々は皆さん普通に感じがいいです。JALとANAを比べても仕方ないのだけれど、JALの展示は歴代の制服、航空機のアーカイブ、職種ごとの仕事紹介と、そのためにスペースとお金と労力と人員を割いていて、見た目華やかで料金を取ってもイケそうなちょっとしたショールーム。
一方のANAは学校の教室のように壁際に展示物が並び、見学用にブースを作ったり特別な展示方法もしていない、什器などにもお金を掛けているわけでもない、ある意味手作りで勝負。
恐らく見学者は見せ方が華やかなJALに軍配を上げる人が多そうなのだけれど、私はANAの堅実さというか手作りっぽいところにも好感持ちましたよ(JALに好感が持てないというワケではない)。企業イメージには見せ方も大切なポイントだけれど、浮つかず、謙虚に、真面目に取り組んでいるというのはわかりますから。
そう言えば航空機の燃料がどこに納められているか知っているひとも多いと思うのだけれど、主翼がタンクになっていると初めて知った私。というか今までそんなこと考えてもみなかった…。で、ANA Triviaによるとこう。
燃料タンクがあるのは、左右にのびる主翼の内部。その理由は、主翼にかかる負担を軽減させるためです。飛行機が飛ぶとき、胴体は重力によって下に引っ張られ、翼は気流によって上へと力がかかります。仮に燃料タンクが胴体にあるとすると、重くなった胴体はさらに下に、軽い翼はさらに上に引っ張られ、その負担に耐えきれなくなってしまう可能性があります。そんな事態を防ぐために、主翼に燃料を入れて重くし、主翼が必要以上に反り返らないようにしているのです。787-8の航続距離は14800km、最大燃料搭載量は約126,000リットル、重量にして約100,000kgだそう。ドラム缶630本分…。因みに満タンにすると重量が重くなって燃費が悪くなるので、毎回飛行距離や天候、予備燃料など様々なことを考慮して飛行に必要な量だけ積んでるそうですよ。まぁ、それでもとにかく凄く多い量があの主翼に入ってるんですねぇ。
頂いた冊子によると、ドッグ整備の流れはこんな感じ。
◆出発前整備
空港に到着した飛行機を次のフライトまでの間に点検・整備
◆A整備(A check)
500~1000飛行時間ごとに行われる整備で、1晩かけて行われる
◆C整備(C check)
4000~6000飛行時間ごとに行われる整備で、
約10日間かけてドックにて多くのパネルや部品を取り外し、
本格的に行われる整備
◆重整備(HMV=Heavy Maintenance Visits)
約6年経つと実施される整備で、機材の長期使用に伴って発生する
各種作業を行う。
出発前は別として、頻度が高い500~1000飛行時間ごとのA checkが1晩でやるって、眠いしまぁこのくらいでいいか、ってなワケにいかないし、ホント大変だなぁ整備さん。
格納庫の外側は滑走路なので、離着陸の飛行機が次々と着陸したり通っていったり。この見学ツアーの写真はSNSやブログに投稿する場合は、事前にANAの許可を得なければならないのだけれど、格納庫から見えた離発着する他社機は全てNGでした。写真を見ると14:15からの6分間に、JAL、チャイナエアライン、ソラシドエア、JALと4機と撮っていて、全部撮ってたわけではないから平日の昼過ぎとはいえやっぱり結構な頻度ですよね。
折角だから普段は絶対に見れない真正面から。鼻先の丸い部分には気象レーダーのアンテナが格納されていて、500~600km先の気象や地形の情報を読み取ることができるそう。
右はタイヤがずらっと並んでます。機種番号と共にMain WheelとかNose Wheelと書かれた札ごとに分類されて整然と置かれてます。タイヤは5-6回張替えをして使うそうです。
工具の取り扱いにしろ、備品の配置にしろ、格納庫内の設備にしろ、私はただ漫然と眺めて説明を聞いてフンフンと思っていたけれど、どれも工夫がなされて効率よく、安全に、万全の整備が出来るように考えられているんでしょうね。
この右手にはコンビニがあって従業員の方々も普通に買いに来るんですが、見学者用にANAグッズのお土産が置かれていて、見学を終了したらここで記念にお買いものできます。買わないでもいいのに買っちゃうんですよねぇ、こういうところに来ると。
by sohla
| 2017-03-27 00:10
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