2011年 09月 04日
国分寺② 国分寺崖線と湧水
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国分寺崖線や史跡については、検索すると国分寺市のHPのココや、「国分寺の自然に親しむ」、「国分寺の歴史や文化にふれる」などをはじめ、色々な方のサイトもあるので詳しくはそちらを。私が行ったのが月曜日だったので、あいにく「おたカフェ - 史跡の駅」や「武蔵国分寺跡資料館」などがお休みだったのが残念(と言うか、開館してても暑くて立ち寄る気力がなかったかも、ですが)。おたカフェのHPを見ると、無料の史跡周辺ガイドもやっているのですね。いいなぁ、やっぱりもう一度ちゃんと行こ。
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ま、とにかくこんな感じに立川から国分寺、小金井、三鷹、調布を通って 世田谷まで20kmほど続く崖のこと。崖線沿いには小規模でも樹林が点々とあり、全体として多摩地域を東西に貫く緑の回廊をなしていて、武蔵野台地に多摩川が刻んだ河岸段丘地形のうち、武蔵野面と立川面の間にある崖の事を言うそうですよ。
で、崖線は水 がいたるところから湧き出ていて、これらの点在する湧水からの水を集めて流れるのが多摩川の支流の野川。西国分寺(国分寺駅との中間...)は野川の源流でこの崖線の出発点でもあるんです。こういった自然と崖の急勾配を活かした深大寺、成城、上野毛、等々力渓谷、二子玉川、田園調布といった場所が国分寺崖線上にあるのはなるほど~。
前回書いた楼門や現在の国分寺のすぐ近くが、国分寺崖線から流れ出た湧き水が小川となり、その小川沿いに整備された遊歩道「お鷹の道」の入り口。
ひと気の無いお寺で両脚を散々蚊に刺されたので、「痒みって拷問になるな」と思いながら脚をモジモジさせながら歩いて行ったのです。でも、そんなことは忘れるぐらい何とも言えずのんびりマッタリした素敵な小道。これ、前にも後ろにも人がいたらちょっと雰囲気も半減していそうなんですけれど、平日でほとんど人もいなかったのでぼんやり(笑)歩けて最高でした。この川は時期にはホタルが見れるんですね。何でも地元市民団体によってホタルの餌となカワニナが育てられていて「ほたるのすむ川」になっているそう。いいなぁ。
こんな道が全長300-400mぐらいでしょうか、時には農家らしきお宅の裏を、時には普通のアパートが建ち並ぶ間を、時には雑木林の脇を、サラサラと清らかな小川が流れてます。
実は、こんな→やっぱり小川が流れるバリの小道を思い出したのでした。もっとも、バリなら川のどこかで手足を洗ったりバイクを洗ったり洗濯したりしてしまう人が(絶対に、笑)いると思うので、そういう点ではもちろんこちらはちゃんと管理された小川で全然違うのですけれど。
私、ここまで「いいなぁ、いいなぁ」を連発してしまうのは、やっぱり余りにも人工的なものが多い場所に長らく住んでしまっていて乾いて(笑)いるのかも。「西新宿?あんなところに人が住んでるの?」と時々言われると、「割と小さな緑もあるし、隙間の路地裏はまだ土と雑草と苔だったりするし、私のアパートは古い木造だし、想像するほどコンクリートばっかりじゃないのよ、私の町内って」と普段は言っているし、実際そうだとは思うんですけれどもね。でもやっぱり本当は飢えてるんですね、きっと。(この写真は国分寺ではないので↑↑↑、ほほーお鷹の道にもこんなところがあるのか・・・などと思わないで下さいねん)
さて、しばらく歩くとあずま屋のようなものがあって、その角の砂利道を入った先に真姿の池、その向かい側が湧水源。突き当たりの崖肌が石垣になっている下あたりや、湧水溜まのまわりの何箇所からか湧水が流れ出ているらしいです。まさに斜面に雑木林、そこの下から湧出る水、それが小川となるその場所。
私が行った時も地元の方でしょうかね、2番目の堰のところでおじさんがペットボトルやタンクに水を詰めてました。一応、このまま飲料には適さないということなので、皆さんは沸かして使ったりしてるんでしょうか。この台地の上では建物が建ち車が走り人の生活が乗っかっているのだから、その土台に湧出る水をこうやってきれいに保つには色々と考えなければならないこともあるのでしょうね。
場所によっては本当にこうやって普通に家が建ち並ぶ隣を流れているんですよね。所々に2-3段の石段で川面近くまで降りれるようになっているんですけれど、四季を問わず朝昼晩問わず、ここに腰掛けて川の流れを眺めていたら時間を忘れるだろうなぁ・・・と。
そろそろ小道もお仕舞いというところからは普通の住宅地みたいなところを歩いて今度は国分寺駅へ。これがですね、駅の方向がどっちなのか良くわからないので、取り合えず遠くを見てビルが建ち並ぶ方に向かってみようかと。多少行きつ戻りつ(笑)しながら辿り着いたのが野川の不動橋。国分寺街道と野川が交差するところらしく、橋のたもとには不動明王碑と湧水の手水鉢、そして隣には石橋供養塔と庚申塔。現在の橋は木造だけれど昔は石橋だったそうで、石橋供養塔は常に人に踏まれている石橋を供養する意味と、石橋を渡って村内に疫病や災いが入り込むのを防ぐ意味があるそうですよ。生き物でも道具でもない橋の供養って何となくちょっと不思議、でも何となくわかる感じ。道の供養とか廊下の供養とか、バタンバタンと開け閉めされてる窓や扉の供養とか、そんな感じもありよね(笑)。
実はお鷹の道からここへ行きつ戻りつ(迷っただけ、笑)した時に、普通の住宅街の道路に深さ10cmもなさそうな浅い側溝があって、そこを湧水らしききれいな水がサラサラと流れているんです。どう見てもドブではなくて水路。もし、自分のアパートでも実家でも、家の前をいつも当たり前のように湧水が流れている環境というのは(夢のようで)想像出来ないのだけれど、この土地はこうやってそこここで水が湧き出て、地上を流れたり地下を流れたりして野川へ流れていっているのでしょうね。たまたまお鷹の道は整備・管理されているけれど、もっと自然に近い水路や、そこまでもいかない水の湧き出しや流れながあるようで、そういうのを追っかけてみたい気も・・・(検索すると結構そうやって流れを追って歩いている人が沢山いるみたい)。いや~何て豊かなんでしょう。
さて、ち~ょっと疲れた感じもしないでもないけれど、最後は殿ヶ谷戸庭園へ。
国分寺市ガイド1(歴史・豆ばなし・武蔵国分寺跡資料館・史跡の駅)(PDF 形式 7.3MB)
国分寺市ガイド2(散策ガイド)(PDF形式 6.6MB)
東京都環境局 緑の創出と自然環境の保全
国分寺崖線景観基本軸
ま、とにかくこんな感じに立川から国分寺、小金井、三鷹、調布を通って 世田谷まで20kmほど続く崖のこと。崖線沿いには小規模でも樹林が点々とあり、全体として多摩地域を東西に貫く緑の回廊をなしていて、武蔵野台地に多摩川が刻んだ河岸段丘地形のうち、武蔵野面と立川面の間にある崖の事を言うそうですよ。
で、崖線は水 がいたるところから湧き出ていて、これらの点在する湧水からの水を集めて流れるのが多摩川の支流の野川。西国分寺(国分寺駅との中間...)は野川の源流でこの崖線の出発点でもあるんです。こういった自然と崖の急勾配を活かした深大寺、成城、上野毛、等々力渓谷、二子玉川、田園調布といった場所が国分寺崖線上にあるのはなるほど~。
前回書いた楼門や現在の国分寺のすぐ近くが、国分寺崖線から流れ出た湧き水が小川となり、その小川沿いに整備された遊歩道「お鷹の道」の入り口。
ひと気の無いお寺で両脚を散々蚊に刺されたので、「痒みって拷問になるな」と思いながら脚をモジモジさせながら歩いて行ったのです。でも、そんなことは忘れるぐらい何とも言えずのんびりマッタリした素敵な小道。これ、前にも後ろにも人がいたらちょっと雰囲気も半減していそうなんですけれど、平日でほとんど人もいなかったのでぼんやり(笑)歩けて最高でした。この川は時期にはホタルが見れるんですね。何でも地元市民団体によってホタルの餌となカワニナが育てられていて「ほたるのすむ川」になっているそう。いいなぁ。
実は、こんな→やっぱり小川が流れるバリの小道を思い出したのでした。もっとも、バリなら川のどこかで手足を洗ったりバイクを洗ったり洗濯したりしてしまう人が(絶対に、笑)いると思うので、そういう点ではもちろんこちらはちゃんと管理された小川で全然違うのですけれど。
私、ここまで「いいなぁ、いいなぁ」を連発してしまうのは、やっぱり余りにも人工的なものが多い場所に長らく住んでしまっていて乾いて(笑)いるのかも。「西新宿?あんなところに人が住んでるの?」と時々言われると、「割と小さな緑もあるし、隙間の路地裏はまだ土と雑草と苔だったりするし、私のアパートは古い木造だし、想像するほどコンクリートばっかりじゃないのよ、私の町内って」と普段は言っているし、実際そうだとは思うんですけれどもね。でもやっぱり本当は飢えてるんですね、きっと。(この写真は国分寺ではないので↑↑↑、ほほーお鷹の道にもこんなところがあるのか・・・などと思わないで下さいねん)
さて、しばらく歩くとあずま屋のようなものがあって、その角の砂利道を入った先に真姿の池、その向かい側が湧水源。突き当たりの崖肌が石垣になっている下あたりや、湧水溜まのまわりの何箇所からか湧水が流れ出ているらしいです。まさに斜面に雑木林、そこの下から湧出る水、それが小川となるその場所。
場所によっては本当にこうやって普通に家が建ち並ぶ隣を流れているんですよね。所々に2-3段の石段で川面近くまで降りれるようになっているんですけれど、四季を問わず朝昼晩問わず、ここに腰掛けて川の流れを眺めていたら時間を忘れるだろうなぁ・・・と。
そろそろ小道もお仕舞いというところからは普通の住宅地みたいなところを歩いて今度は国分寺駅へ。これがですね、駅の方向がどっちなのか良くわからないので、取り合えず遠くを見てビルが建ち並ぶ方に向かってみようかと。多少行きつ戻りつ(笑)しながら辿り着いたのが野川の不動橋。国分寺街道と野川が交差するところらしく、橋のたもとには不動明王碑と湧水の手水鉢、そして隣には石橋供養塔と庚申塔。現在の橋は木造だけれど昔は石橋だったそうで、石橋供養塔は常に人に踏まれている石橋を供養する意味と、石橋を渡って村内に疫病や災いが入り込むのを防ぐ意味があるそうですよ。生き物でも道具でもない橋の供養って何となくちょっと不思議、でも何となくわかる感じ。道の供養とか廊下の供養とか、バタンバタンと開け閉めされてる窓や扉の供養とか、そんな感じもありよね(笑)。
実はお鷹の道からここへ行きつ戻りつ(迷っただけ、笑)した時に、普通の住宅街の道路に深さ10cmもなさそうな浅い側溝があって、そこを湧水らしききれいな水がサラサラと流れているんです。どう見てもドブではなくて水路。もし、自分のアパートでも実家でも、家の前をいつも当たり前のように湧水が流れている環境というのは(夢のようで)想像出来ないのだけれど、この土地はこうやってそこここで水が湧き出て、地上を流れたり地下を流れたりして野川へ流れていっているのでしょうね。たまたまお鷹の道は整備・管理されているけれど、もっと自然に近い水路や、そこまでもいかない水の湧き出しや流れながあるようで、そういうのを追っかけてみたい気も・・・(検索すると結構そうやって流れを追って歩いている人が沢山いるみたい)。いや~何て豊かなんでしょう。
さて、ち~ょっと疲れた感じもしないでもないけれど、最後は殿ヶ谷戸庭園へ。
国分寺市ガイド1(歴史・豆ばなし・武蔵国分寺跡資料館・史跡の駅)(PDF 形式 7.3MB)
国分寺市ガイド2(散策ガイド)(PDF形式 6.6MB)
東京都環境局 緑の創出と自然環境の保全
国分寺崖線景観基本軸
by sohla
| 2011-09-04 21:25
| 東京ココやソコ
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