2010年 07月 18日
野外展示@郷土の森博物館
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府中市郷土の森博物館の復元建築物についてはこちら。私はまだ行ったことがないんですけれど、小金井公園にある江戸東京たてもの園もこんな感じなんでしょうかね。でも、この府中郷土の森博物館の面白いところは、復元した建物も興味深いけれど、敷地自体に府中の地形の特長そのものを再現しているところなのではないかなと思うんです。
武蔵野台地には昔の多摩川の流れが作った低位面の立川段丘、高位面の武蔵野段丘と2種類の段丘があって、その段丘の縁は段差数メートル程度のちょっとした崖になっており、武蔵野の方言ではこれを「ハケ」とか「ママ」などと呼ぶそうです。段丘の縁に沿って延々と続くこうした崖の様子を、学術的には崖線(がいせん)と呼ぶそう(武蔵野台地の詳しくはWikipedia参照)。
で、府中あたりは立川崖線(別名府中崖線)があって、この郷土の森博物館の敷地は、そういった府中の地形の特徴を再現し、「ハケ上」と「ハケ下」の農家などを敷地に配置したそう。府中の地形的な特長を再現しているとは面白いですよね。確かに、敷地を歩いていると崖の上を歩き、下へ下り、小川が流れ、水車小屋があり、田んぼが広がり、畑の耕作地もある・・・と、1つの山村を歩いているみたいな感じでとても面白いんです。
これ、ハケ下からハケ上を見たところで、写真だと高低差があまりよくわからないですけれど、確かに崖の上と下となってるんです。で、もっと進むと田んぼも広がってます。
いや~、良く出来ているなぁと感心。
水車小屋に至る小川の水も綺麗で、お父さんに連れられた小さな男の子が「今日は水車が動いてるね!」と言いながらジッと水車を見てました。再現された土地でも、この子にとってはまさにここが故郷を体験できる場所でもあるんですよね。ここで(自分の土地の)田舎体験が出来るなんて、いいなぁ。
私が一番面白いと思ったのは、この「まいまいず井戸」。初めて知りました、こういうのがあるって。
これも構造や由来など詳しくはWikipedia参照ということで。多摩地方の武蔵野台地でかつて数多く掘られた井戸の一種で、「まいまい」はカタツムリの事であり、井戸の形がその殻に似ている事から「まいまいず井戸」と呼ばれるそう。
羽村にもこんなまいまいず井戸があるそう。
地形や掘削技術が理由たとしても、ちょっと不思議な感じというか、螺旋状にすり鉢を下って水を汲みに行く行為自体が、何となく儀式的な印象を持ってしまうんですけれど、行き着く先が井戸だからでしょうかね。
草がワサワサと茂っているのですり鉢状の全体は見えないんですけれど、立て札から右方向に螺旋状に下って行きます。
これが、こうやって陽が当たってると明るくていいんですけれど、狭いすり鉢状という空間を底の方へ下って行くという感覚がちょっと怖いというか不安というか。
何となく気持ちがザワザワして落ち着かないです、この空間は。ちょっと苦手。
でも取り合えず井戸があるすり鉢の底を見なければ意味がないと、足元だけを見て下って行きました。だって、上を見ると「底に下ってるなー」って感覚になって怖いんだもの(笑)。くぼんでる土地の底に行くのって、何となく心が不安になるじゃないですか。羽村の井戸のことを書いたブログで、井戸のある底から上を見上げて「アリ地獄にはまったアリの気分はこんな感じかなぁ?」とブログ主さんが書いていたのを見て、まさにそういう不安感かも!と思っちゃいました(笑)。
これが底にある井戸。臆病なもんで井戸の際まで行かずに、ターッと駆け戻って来ちゃいました(笑)。昔は水を汲むだけでも大変だったんですねぇ。
敷地内には、「水あそびの池」というのがあって、ご覧の通り凄い人(笑)。
どーも入館した親子連れが、復元建物なんぞには目もくれず、みんなある方向へ一目散に行くなぁ・・・と思っていたら、こんな水あそび場があったんですね。入場料200円を払えば利用出来るのだから、まだ水浴び程度でOKの小さいお子さん連れなんていいですよね。ちゃんとパラソルが立って席もあったみたいだし。因みに「プールではないので水に顔はつけないで下さい」なんてー注意書きがありました。これ、結構広くて奥の方には滝もあるみたいです。こんなに芋洗い状態じゃなかったら私も中へ歩いて行きたかったけれど、この混雑振りじゃぁねぇ。
と言うことで、このクソ暑いのに復元建物を見て回ってる人なんて私ぐらいしかいません(笑)。入館した皆さんの殆どはこの水あそびの池が目当てみたい。
全身から吹き出る汗が止まらず、水分を補給しなきゃイカン!と珍しくペットボトルのお茶をグビグビ飲みながら歩いてました。はぁ、行き倒れにならなくて良かった。
博物館というからには建物の中でささやかでも常設展とかやっているし、プラネタリウムもあるんですね。でも、バスの時刻を見計らいながら、なだれ込むように涼みに建物に入っただけで何も見ませんでした(笑)。ま、そんなもんですよね。
あー、でも楽しかった。
こういう野外展示、面白くて大好き♪
で、府中あたりは立川崖線(別名府中崖線)があって、この郷土の森博物館の敷地は、そういった府中の地形の特徴を再現し、「ハケ上」と「ハケ下」の農家などを敷地に配置したそう。府中の地形的な特長を再現しているとは面白いですよね。確かに、敷地を歩いていると崖の上を歩き、下へ下り、小川が流れ、水車小屋があり、田んぼが広がり、畑の耕作地もある・・・と、1つの山村を歩いているみたいな感じでとても面白いんです。
私が一番面白いと思ったのは、この「まいまいず井戸」。初めて知りました、こういうのがあるって。
これも構造や由来など詳しくはWikipedia参照ということで。多摩地方の武蔵野台地でかつて数多く掘られた井戸の一種で、「まいまい」はカタツムリの事であり、井戸の形がその殻に似ている事から「まいまいず井戸」と呼ばれるそう。
羽村にもこんなまいまいず井戸があるそう。
地形や掘削技術が理由たとしても、ちょっと不思議な感じというか、螺旋状にすり鉢を下って水を汲みに行く行為自体が、何となく儀式的な印象を持ってしまうんですけれど、行き着く先が井戸だからでしょうかね。
これが、こうやって陽が当たってると明るくていいんですけれど、狭いすり鉢状という空間を底の方へ下って行くという感覚がちょっと怖いというか不安というか。
何となく気持ちがザワザワして落ち着かないです、この空間は。ちょっと苦手。
でも取り合えず井戸があるすり鉢の底を見なければ意味がないと、足元だけを見て下って行きました。だって、上を見ると「底に下ってるなー」って感覚になって怖いんだもの(笑)。くぼんでる土地の底に行くのって、何となく心が不安になるじゃないですか。羽村の井戸のことを書いたブログで、井戸のある底から上を見上げて「アリ地獄にはまったアリの気分はこんな感じかなぁ?」とブログ主さんが書いていたのを見て、まさにそういう不安感かも!と思っちゃいました(笑)。
敷地内には、「水あそびの池」というのがあって、ご覧の通り凄い人(笑)。
どーも入館した親子連れが、復元建物なんぞには目もくれず、みんなある方向へ一目散に行くなぁ・・・と思っていたら、こんな水あそび場があったんですね。入場料200円を払えば利用出来るのだから、まだ水浴び程度でOKの小さいお子さん連れなんていいですよね。ちゃんとパラソルが立って席もあったみたいだし。因みに「プールではないので水に顔はつけないで下さい」なんてー注意書きがありました。これ、結構広くて奥の方には滝もあるみたいです。こんなに芋洗い状態じゃなかったら私も中へ歩いて行きたかったけれど、この混雑振りじゃぁねぇ。
と言うことで、このクソ暑いのに復元建物を見て回ってる人なんて私ぐらいしかいません(笑)。入館した皆さんの殆どはこの水あそびの池が目当てみたい。
全身から吹き出る汗が止まらず、水分を補給しなきゃイカン!と珍しくペットボトルのお茶をグビグビ飲みながら歩いてました。はぁ、行き倒れにならなくて良かった。
博物館というからには建物の中でささやかでも常設展とかやっているし、プラネタリウムもあるんですね。でも、バスの時刻を見計らいながら、なだれ込むように涼みに建物に入っただけで何も見ませんでした(笑)。ま、そんなもんですよね。
あー、でも楽しかった。
こういう野外展示、面白くて大好き♪
by sohla
| 2010-07-18 00:12
| みる・きく・かんがえる
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Comments(4)
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bumidayat at 2010-07-18 11:41
こんにちは、
府中にお出かけでしたか^^
公園の中のプラネタリウムではまた、はやぶさバックトゥジアースを上映しているんですよね。
私は目白台の野間記念館あたりをぶらぶら。妹は深大寺のほうずき市見物でした。
私は閉所恐怖症気味なんでしょうか、やはりすり鉢の底のようなところは怖いかも。
鍾乳洞もひらけているところはOKなんですが、奥の方の行き止まりや
天井が迫っているようなところは怖い(汗
妹は東京の川筋に興味があり、毎日歩き回っているので府中郷土の森博物館について語らせても長いです(笑
でもPCを使っていないので送られてくるのは資料と画像だけ。
電話で話さないとそれで終わりなので、sohlaさんのように解説や感想と一緒に読めるのは楽しいです。
うちのほうでもハケとかケタとか呼ばれているようですよ。
東京のはじっこなんですけど(笑
江戸東京たてもの園、昔はたしか「武蔵野郷土館」といって、遠足で行って以来大好きでした。復元された竪穴式住居とか掘り出された水路の木枠とか・・・
バブル時代に公園もずいぶん整備されてきれいになりましたよね。
好きかどうかは別ですが(笑
府中にお出かけでしたか^^
公園の中のプラネタリウムではまた、はやぶさバックトゥジアースを上映しているんですよね。
私は目白台の野間記念館あたりをぶらぶら。妹は深大寺のほうずき市見物でした。
私は閉所恐怖症気味なんでしょうか、やはりすり鉢の底のようなところは怖いかも。
鍾乳洞もひらけているところはOKなんですが、奥の方の行き止まりや
天井が迫っているようなところは怖い(汗
妹は東京の川筋に興味があり、毎日歩き回っているので府中郷土の森博物館について語らせても長いです(笑
でもPCを使っていないので送られてくるのは資料と画像だけ。
電話で話さないとそれで終わりなので、sohlaさんのように解説や感想と一緒に読めるのは楽しいです。
うちのほうでもハケとかケタとか呼ばれているようですよ。
東京のはじっこなんですけど(笑
江戸東京たてもの園、昔はたしか「武蔵野郷土館」といって、遠足で行って以来大好きでした。復元された竪穴式住居とか掘り出された水路の木枠とか・・・
バブル時代に公園もずいぶん整備されてきれいになりましたよね。
好きかどうかは別ですが(笑
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sohla at 2010-07-18 18:40
Sariさん、
そうなんですよー。はやぶさの上映してて一瞬「見ちゃおうかな?」と思ったんですけれど、炎天下を歩き回ってたら最後はバスの時間のことしか頭になくなっちゃって(笑)。そうそう、この前深大寺に行った時に今週がほうずき市だと知りました。
見通しのきかないすり鉢、怖いですよ(笑)。私は鍾乳洞はひらけててもダメですー。怖がりなのかな、石垣島で自分で鍾乳洞に入ったクセに、脇目もふらず足元だけ見て早足で駆け抜けて来たことがあります。
妹さんは川筋に興味があるんですか。確かに地勢ってその上に歴史も生活も風習なども関連して乗っかっていて面白いですね。えー!Sariさんの地域でもハケとかケタって呼ばれてるんですか!私は初めてこの言葉を知りましたー。小金井公園は凄く広いですね。前に何の用事で行ったのか行ったことがあって、その時はたてもの館は休館だったのと、「あぁ武蔵野の公園にもホームレスらしき人がいるのね」と思ったような気が(笑)。あー、ちょうど今頃の暑い時期だったような・・・。玉川上水の緑道もいいですよね♪
そうなんですよー。はやぶさの上映してて一瞬「見ちゃおうかな?」と思ったんですけれど、炎天下を歩き回ってたら最後はバスの時間のことしか頭になくなっちゃって(笑)。そうそう、この前深大寺に行った時に今週がほうずき市だと知りました。
見通しのきかないすり鉢、怖いですよ(笑)。私は鍾乳洞はひらけててもダメですー。怖がりなのかな、石垣島で自分で鍾乳洞に入ったクセに、脇目もふらず足元だけ見て早足で駆け抜けて来たことがあります。
妹さんは川筋に興味があるんですか。確かに地勢ってその上に歴史も生活も風習なども関連して乗っかっていて面白いですね。えー!Sariさんの地域でもハケとかケタって呼ばれてるんですか!私は初めてこの言葉を知りましたー。小金井公園は凄く広いですね。前に何の用事で行ったのか行ったことがあって、その時はたてもの館は休館だったのと、「あぁ武蔵野の公園にもホームレスらしき人がいるのね」と思ったような気が(笑)。あー、ちょうど今頃の暑い時期だったような・・・。玉川上水の緑道もいいですよね♪
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Sari
at 2010-07-19 01:18
x
私は杉並出身なので、もろ武蔵野台地の上ですので、小学校の遠足などは西の方が多かったんです。
武蔵野郷土館・高尾山・玉川上水・・・なつかしいなぁ。
今住んでいるところは坂がなくて、歩いてると飽きるんです。
大きな川があるので向こう岸に行くのに橋を渡るのがおっくうだし・・・
高齢者にはやさしい地域と言えるんですけどね(笑
妹は川筋が好きなので暗渠なども探してますよ。
川のそばには古墳や住居跡、泉の傍には祠や神社、お寺、なんてほとんど決まりのようにあります。
そこへ古墳時代から奈良時代が好きな私。かろうじて繋がった興味(笑
高尚な貴族の生活などではなくて、当時の庶民は一体どうやって暮らしていたのかが気になるので自分でうろつかないと分からない(^^;)
でも、映画{2001年宇宙・・・」ボイジャーを取り上げた「スタートレック」以来、はやぶさなども好き(^^;)
つまりミーハーなんです、お恥ずかしい。(東南アジア・中米・バリは別もんですね)
武蔵野郷土館・高尾山・玉川上水・・・なつかしいなぁ。
今住んでいるところは坂がなくて、歩いてると飽きるんです。
大きな川があるので向こう岸に行くのに橋を渡るのがおっくうだし・・・
高齢者にはやさしい地域と言えるんですけどね(笑
妹は川筋が好きなので暗渠なども探してますよ。
川のそばには古墳や住居跡、泉の傍には祠や神社、お寺、なんてほとんど決まりのようにあります。
そこへ古墳時代から奈良時代が好きな私。かろうじて繋がった興味(笑
高尚な貴族の生活などではなくて、当時の庶民は一体どうやって暮らしていたのかが気になるので自分でうろつかないと分からない(^^;)
でも、映画{2001年宇宙・・・」ボイジャーを取り上げた「スタートレック」以来、はやぶさなども好き(^^;)
つまりミーハーなんです、お恥ずかしい。(東南アジア・中米・バリは別もんですね)
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sohla at 2010-07-19 08:24
暗渠・・・そうそう、郷土の森の敷地で小川を見ながら、昔は村や町に普通にあった水の流れはドブだろうと川だろうと、今は本当に無くなったな~なんてことを思ったのでした。町の中の「昔の気配」って面白いですね。「そ、そこは昔は・・・家を建てるような所じゃなかったのだけれど大丈夫?」みたいに不安になることもありますけれど(笑)。
マクロもミクロも、宇宙も古墳も奈良も、川筋も暗渠もロマンですね。ロマンをかきたてるものはジャンルを問わないですから、傍から見てそれがミーハーに見えようと、それはロマンです!(笑)
マクロもミクロも、宇宙も古墳も奈良も、川筋も暗渠もロマンですね。ロマンをかきたてるものはジャンルを問わないですから、傍から見てそれがミーハーに見えようと、それはロマンです!(笑)