2010年 06月 27日
国立新美術館
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【サントリー美術館】 国立能楽堂コレクション展「能の雅(エレガンス) 狂言の妙(エスプリ)」
【国立新美術館】 オルセーは見ずに建物見学と、何故か公募展の同人書作展
【森美術館】 「六本木クロッシング2010展」Can There Be Art?
【東京国立近代美術館 工芸館】 アール・デコ時代の工芸とデザイン
芸術も建築もコンテンポラリーものが好きだとのことだったので、東京ミッドタウンでは、21_21DESIGN SIGHTの「ポストフォッシル:未来のデザイン発掘」展を絶対見るべき!と思ったのだけれど、彼らの下調べでは21_21DESIGN SIGHTはスルーされている様で(美術館という感じではないので観光客には何となくいまいちアピールが弱いんだろうか)、やっぱり国立新美術館や森美術館がお目当てのよう。こちらは後でまた見に来ましょうかね。
とは言っても、ミッドタウンから国立新美術館へ向かう道は、オルセー美術館展目当てと思われる人がわんさかゾロゾロ。←これ、11:30頃でしょうか、週末だからでしょうけれども凄い賑わい。
実は私、サントリー美術館以外は初めて行ったんですけれど、確か国立新美術館は収蔵品を持っていないので常設展示というものもなく、特別企画展と公募展のような企画展を行う巨大な貸し展示スペースみたいなものなんですね。美術館というよりはアートスペース?英語表記ではart centerですもんね。
スーザンママもパパも「ポスト印象派は嫌いじゃないけれど、今ここで見ないでもいい」ということで、館内の見学だけ。そろそろ昼ご飯どきということもあってか、カフェもレストランも満席で並んでました。何と言うか、印象としてはどこもかしこもごった返してるな、と(笑)。
美術館というよりはシネコン(笑)とか幕張メッセとか国際展示場を歩いてるみたいな感じだなぁ・・・とか、人を避けながら歩く美術館ってのも凄いなぁ・・・なんて思いながら館内を見ていたんですけれど、さすがに建物はインパクトがありますね。
それよりも、入り口直ぐにある旧陸軍歩兵第三連隊兵舎の模型や、美術館のうねうねファサードと向かい合わせにポツンとある不思議な小さい建物(別館というらしいけれど)の方に興味が(笑)。
<江戸時代>伊予宇和島藩の上屋敷
↓
<明治・大正・昭和戦前>旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎
↓
<戦後>米軍に接収、下士官兵宿舎
↓
東京大学生産技術研究所
↓
国立新美術館・政策研究大学院大学
という変遷があった土地で、その別館というのは旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎の一部だとのこと(同連隊は2・26事件の反乱部隊として知られ、昭和11年の2・26事件の際はここから反乱将校らが出撃)。随分と保存の要望もあったようで建物を保存しながらの活用を模索したものの、結局は一部のみ別館として保存されることになったそう。これが、仕方ないから建物の一部を切り取って残しときました~って感じがありありで、本当に'残っちゃったケーキの欠片'みたいでおかしいんですね。
それに、確かうねうねファサードと向き合っている面は、恐らく美術館との統一感を持たせるためなのか、旧陸軍の建物の欠片だというのを極力感じさせなくしたかったのか、一応ガラス張り。でも反対側へまわると昔のままの建物。と、こういう保存の仕方もあるのかとある意味では感心。何だか場違いなセットの欠片みたい。本当は歴史の流れからいくと場違いなのはうねうねファサードの方なんですけれども(笑)。
これは六本木ヒルズの展望台から見たところで、国立新美術館のうねうねファサードと向き合って、三角おむすびみたいにポツンとあるのが旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎の欠片。
緑が広がっているのが青山墓地、左下に欠けて写っているのが米軍の赤坂プレスセンター(ハーディーバラックス)にあるヘリポート、手前には星条旗新聞社や宿泊施設があるエリア。
六本木が今のように変わる前、防衛庁だの米軍関係の施設だのといったエリアだし、外国人が出入りする大人のバーが普通にあるので、やっぱり独特な雰囲気がある街でしたよね。そういう意味では今は凄く敷居が低くなって大衆的になったと思うんですが。20歳代前半の当時の私は六本木に行く機会は殆どなかったけれど、それでもタマに行くことがあると'半端な子供が来る場所じゃないかな'という印象でしたねぇ。
前にも書いたかもしれないけれど、25年位前に麻布のアンティーク家具ショップのパーティだか何だかへ友達2人と行って、何故か帰りは全然知らない人(多分、友達の友達の友達ぐらい)の黄色い小さな外車(これ、ボロい車だったんで覚えてるんです、笑)で帰ることになったんですね。で、車に乗り込んで走り出したものの何かが変、というか危ない(汗)。と思ったら、運転しているその男性は実はかなり酔っ払っていて、何だかおかしいぞ?と思ったら足元にズブロッカの瓶が転がっていて、それを飲みながら運転しようとするじゃないですか。だんだんとメチャクチャ加減が加速して行って喋ってるけど、何を言ってるかわからない。わかるのは、こいつは壊れかけて狂う一歩手前みたいなことだけ(笑)。それがお酒だけのせいなのか何なのか知りたくもないって感じです。
折りしも、そうですね、丁度今のミッドタウン(前の防衛庁)とか、まさに国立新博物館の辺りで、右へ左へと蛇行して面白がって走るので「兄ちゃん、とにかく停まれ!」と停まらせたところ、検問だったか建物の警備だったかに突っ込むように停まって、自ら降りて警備の方へフラフラと歩いて行くじゃないですか。酔ってるというより狂ってますね(笑)。で、車の中に残ってた私たち3人組みは、そんな狂った兄ちゃんを待ってるほどお人よしでもないので、「あれま、この辺りでこれはマズいよね。多分時間が掛るだろうし、関わらない方がいいよね」ということで、いとも簡単にそのお兄ちゃんと車を捨てることに決定(笑)。「じゃ、私たちタクシー拾うからっ」と車を降りて置いてきぼりにしたのでした(笑)。
どうしただろう、あの後、あのお兄ちゃんは(笑)。
なんてことはどーでもいいのだけれど、その旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎で後に東京大学生産技術研究所になった建物は平成13年まで使われていたということなので、そんなことをしていた当時もそばを通ったりはしていたのですよね、きっと。
と、そういう街だったのが現在は(少なくとも表面的には)変貌を遂げ、出入りする人の種類も変わって普通の繁華街になった。と思いきや、こうやって昔の欠片もポツリポツリとあって、単に遊び場だけではない'かつての六本木'を見ると、ちょっと嬉しいような気がするのはノスタルジーみたいなもんなんでしょうね。
その旧陸軍の建物の欠片は見学できる曜日が限られているようなので、また改めて行ってみましょう。実際、このときは余りよく見れなかったもので。
さて、スーザンママは書にも興味があるので、ちょっと覗いてみようと公募展の同人書作展を眺め、出口では毛筆でサインをするスーザンパパ。彼は(驚いたことに知らなかったのだけれど)画家であり写真家でもあり、日本の文化も私が思っている以上に造詣が深いようで、筆使いも達者。
他のお客さんや受付の女の子もびっくりで、書き終わって「アリガト!」と言うスーザンパパは皆から拍手喝采されて、スーザン&スーザンママ&私は大笑い。単なる公募展なのに、誰だ?この外人は?って感じだったでしょうね。
でも、スーザンパパ&ママの幅広い興味は凄いなぁと感心。特別企画展だろうと、一般人の公募展だとうと、奇抜な建築物だとうと、そこら辺のラーメン屋のインテリアだろうと、街路樹だろうとマンホールの蓋だろうと、道端の町内掲示板だろうと、本当に色々と興味を示すのですよね。で、「わー面白い」とか「素敵」だけじゃなくて、自分なりに「これこれこうだから、こうじゃないかしら?こう思うんだけど、どう思う?」と理論的。
のほほんと漫然と見ている私に深く聞かれても良くわからないので、「・・・ち、ちょっと聞いて来るね」なんてこともしばしば(汗)。あの好奇心と、自分なりにモノを考える力は素晴らしいなぁと。
お昼ご飯は、国立新美術館から六本木ヒルズに向かう途中、スーザンパパ&ママが「ここはどう?」ということで、ヒルズの向かいあたりにある蒼龍唐玉堂へ。最初、「・・・う~ん、ラーメンは・・・」と言葉を濁して何となく乗り気ではなかったスーザンに、スーザンパパ&ママが2人で「Speeeeak up、スーザン!」と詰め寄るのを見て、「あぁ、歳は取っても親子は親子だなぁ」と、ちょっと笑っちゃいました(笑)。
日本語のメニューしかなくて、坦々麺は英語で説明するとどんな?と思いながら、豚がいいというスーザンパパにはキャベツと豚肉のラーメン、鶏がいいというママには鳥柚子ラーメン、スーザンにはスープ無しの和え担々麺を押し付け(笑)、私はつけ麺を頼んでビールで乾杯。
【国立新美術館】 オルセーは見ずに建物見学と、何故か公募展の同人書作展
【森美術館】 「六本木クロッシング2010展」Can There Be Art?
【東京国立近代美術館 工芸館】 アール・デコ時代の工芸とデザイン
芸術も建築もコンテンポラリーものが好きだとのことだったので、東京ミッドタウンでは、21_21DESIGN SIGHTの「ポストフォッシル:未来のデザイン発掘」展を絶対見るべき!と思ったのだけれど、彼らの下調べでは21_21DESIGN SIGHTはスルーされている様で(美術館という感じではないので観光客には何となくいまいちアピールが弱いんだろうか)、やっぱり国立新美術館や森美術館がお目当てのよう。こちらは後でまた見に来ましょうかね。
とは言っても、ミッドタウンから国立新美術館へ向かう道は、オルセー美術館展目当てと思われる人がわんさかゾロゾロ。←これ、11:30頃でしょうか、週末だからでしょうけれども凄い賑わい。
実は私、サントリー美術館以外は初めて行ったんですけれど、確か国立新美術館は収蔵品を持っていないので常設展示というものもなく、特別企画展と公募展のような企画展を行う巨大な貸し展示スペースみたいなものなんですね。美術館というよりはアートスペース?英語表記ではart centerですもんね。
スーザンママもパパも「ポスト印象派は嫌いじゃないけれど、今ここで見ないでもいい」ということで、館内の見学だけ。そろそろ昼ご飯どきということもあってか、カフェもレストランも満席で並んでました。何と言うか、印象としてはどこもかしこもごった返してるな、と(笑)。
美術館というよりはシネコン(笑)とか幕張メッセとか国際展示場を歩いてるみたいな感じだなぁ・・・とか、人を避けながら歩く美術館ってのも凄いなぁ・・・なんて思いながら館内を見ていたんですけれど、さすがに建物はインパクトがありますね。
それよりも、入り口直ぐにある旧陸軍歩兵第三連隊兵舎の模型や、美術館のうねうねファサードと向かい合わせにポツンとある不思議な小さい建物(別館というらしいけれど)の方に興味が(笑)。
<江戸時代>伊予宇和島藩の上屋敷
↓
<明治・大正・昭和戦前>旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎
↓
<戦後>米軍に接収、下士官兵宿舎
↓
東京大学生産技術研究所
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国立新美術館・政策研究大学院大学
という変遷があった土地で、その別館というのは旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎の一部だとのこと(同連隊は2・26事件の反乱部隊として知られ、昭和11年の2・26事件の際はここから反乱将校らが出撃)。随分と保存の要望もあったようで建物を保存しながらの活用を模索したものの、結局は一部のみ別館として保存されることになったそう。これが、仕方ないから建物の一部を切り取って残しときました~って感じがありありで、本当に'残っちゃったケーキの欠片'みたいでおかしいんですね。
それに、確かうねうねファサードと向き合っている面は、恐らく美術館との統一感を持たせるためなのか、旧陸軍の建物の欠片だというのを極力感じさせなくしたかったのか、一応ガラス張り。でも反対側へまわると昔のままの建物。と、こういう保存の仕方もあるのかとある意味では感心。何だか場違いなセットの欠片みたい。本当は歴史の流れからいくと場違いなのはうねうねファサードの方なんですけれども(笑)。
これは六本木ヒルズの展望台から見たところで、国立新美術館のうねうねファサードと向き合って、三角おむすびみたいにポツンとあるのが旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎の欠片。
緑が広がっているのが青山墓地、左下に欠けて写っているのが米軍の赤坂プレスセンター(ハーディーバラックス)にあるヘリポート、手前には星条旗新聞社や宿泊施設があるエリア。
六本木が今のように変わる前、防衛庁だの米軍関係の施設だのといったエリアだし、外国人が出入りする大人のバーが普通にあるので、やっぱり独特な雰囲気がある街でしたよね。そういう意味では今は凄く敷居が低くなって大衆的になったと思うんですが。20歳代前半の当時の私は六本木に行く機会は殆どなかったけれど、それでもタマに行くことがあると'半端な子供が来る場所じゃないかな'という印象でしたねぇ。
前にも書いたかもしれないけれど、25年位前に麻布のアンティーク家具ショップのパーティだか何だかへ友達2人と行って、何故か帰りは全然知らない人(多分、友達の友達の友達ぐらい)の黄色い小さな外車(これ、ボロい車だったんで覚えてるんです、笑)で帰ることになったんですね。で、車に乗り込んで走り出したものの何かが変、というか危ない(汗)。と思ったら、運転しているその男性は実はかなり酔っ払っていて、何だかおかしいぞ?と思ったら足元にズブロッカの瓶が転がっていて、それを飲みながら運転しようとするじゃないですか。だんだんとメチャクチャ加減が加速して行って喋ってるけど、何を言ってるかわからない。わかるのは、こいつは壊れかけて狂う一歩手前みたいなことだけ(笑)。それがお酒だけのせいなのか何なのか知りたくもないって感じです。
折りしも、そうですね、丁度今のミッドタウン(前の防衛庁)とか、まさに国立新博物館の辺りで、右へ左へと蛇行して面白がって走るので「兄ちゃん、とにかく停まれ!」と停まらせたところ、検問だったか建物の警備だったかに突っ込むように停まって、自ら降りて警備の方へフラフラと歩いて行くじゃないですか。酔ってるというより狂ってますね(笑)。で、車の中に残ってた私たち3人組みは、そんな狂った兄ちゃんを待ってるほどお人よしでもないので、「あれま、この辺りでこれはマズいよね。多分時間が掛るだろうし、関わらない方がいいよね」ということで、いとも簡単にそのお兄ちゃんと車を捨てることに決定(笑)。「じゃ、私たちタクシー拾うからっ」と車を降りて置いてきぼりにしたのでした(笑)。
どうしただろう、あの後、あのお兄ちゃんは(笑)。
なんてことはどーでもいいのだけれど、その旧陸軍歩兵第三連隊の庁舎で後に東京大学生産技術研究所になった建物は平成13年まで使われていたということなので、そんなことをしていた当時もそばを通ったりはしていたのですよね、きっと。
と、そういう街だったのが現在は(少なくとも表面的には)変貌を遂げ、出入りする人の種類も変わって普通の繁華街になった。と思いきや、こうやって昔の欠片もポツリポツリとあって、単に遊び場だけではない'かつての六本木'を見ると、ちょっと嬉しいような気がするのはノスタルジーみたいなもんなんでしょうね。
その旧陸軍の建物の欠片は見学できる曜日が限られているようなので、また改めて行ってみましょう。実際、このときは余りよく見れなかったもので。
さて、スーザンママは書にも興味があるので、ちょっと覗いてみようと公募展の同人書作展を眺め、出口では毛筆でサインをするスーザンパパ。彼は(驚いたことに知らなかったのだけれど)画家であり写真家でもあり、日本の文化も私が思っている以上に造詣が深いようで、筆使いも達者。
他のお客さんや受付の女の子もびっくりで、書き終わって「アリガト!」と言うスーザンパパは皆から拍手喝采されて、スーザン&スーザンママ&私は大笑い。単なる公募展なのに、誰だ?この外人は?って感じだったでしょうね。
でも、スーザンパパ&ママの幅広い興味は凄いなぁと感心。特別企画展だろうと、一般人の公募展だとうと、奇抜な建築物だとうと、そこら辺のラーメン屋のインテリアだろうと、街路樹だろうとマンホールの蓋だろうと、道端の町内掲示板だろうと、本当に色々と興味を示すのですよね。で、「わー面白い」とか「素敵」だけじゃなくて、自分なりに「これこれこうだから、こうじゃないかしら?こう思うんだけど、どう思う?」と理論的。
のほほんと漫然と見ている私に深く聞かれても良くわからないので、「・・・ち、ちょっと聞いて来るね」なんてこともしばしば(汗)。あの好奇心と、自分なりにモノを考える力は素晴らしいなぁと。
お昼ご飯は、国立新美術館から六本木ヒルズに向かう途中、スーザンパパ&ママが「ここはどう?」ということで、ヒルズの向かいあたりにある蒼龍唐玉堂へ。最初、「・・・う~ん、ラーメンは・・・」と言葉を濁して何となく乗り気ではなかったスーザンに、スーザンパパ&ママが2人で「Speeeeak up、スーザン!」と詰め寄るのを見て、「あぁ、歳は取っても親子は親子だなぁ」と、ちょっと笑っちゃいました(笑)。
日本語のメニューしかなくて、坦々麺は英語で説明するとどんな?と思いながら、豚がいいというスーザンパパにはキャベツと豚肉のラーメン、鶏がいいというママには鳥柚子ラーメン、スーザンにはスープ無しの和え担々麺を押し付け(笑)、私はつけ麺を頼んでビールで乾杯。
by sohla
| 2010-06-27 01:01
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