2010年 01月 18日
ハイチのこと
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何て悲しい光景だろうかと思う。
地震で瓦礫の山となった町や、被災して途方に暮れている人たちの光景も悲しいけれど、商店から略奪した物や食料を巡って、被災者同士がナイフを振りかざして奪い合う姿は、もっと悲しい光景。
なんでも、西半球で最も貧しい国と言われていて、80%の国民が劣悪な貧困状態、恒常的に食糧不足で人口の約半数に相当する380万人が慢性的な栄養失調、食糧価格の高騰、抗議行動、暴動・・・。政治は1804年の独立以来混乱が続き、2009年現在の『失敗国家ランキング』ではワースト12位で、これは北朝鮮(ワースト17位)より上位(Wikipediaより)とのこと。
反政府武装勢力が蜂起して、アリスティド前大統領が辞任し国外へ出国した騒動は5、6年前のことなんですね。あの時、自ら辞任して自ら出国したのか、保護だったのか収監だったのか、(米国やフランスから)政権の座から降りるように強要され、意志に反して飛行機に乗せられたのか、真相がわからない出来事で、いずれにせよ過去に占領・植民地化していた大国にずっと翻弄されたままなのだなと思った記憶が。
そもそも、ハイチの独立を承認するかわりに、フランス系植民者たちから接収した農園や奴隷などに対する莫大な「賠償金」を請求したフランスこそ盗人猛々しいのではないかと思う。そりゃぁ、当時タダじゃぁ黒人国家の独立なんて認めたくなかったんでしょうけれど、賠償金という莫大な借金を背負わせた'賠償金'をフランスが倍返ししてもいいくらいだと思うのですが。もちろん、それだけが長い混乱の理由ではないだろうし、そういう時代だったと言えばそれまでなんですが。
「失敗国家」なんて誰が作ったランキングか知らないけれど、なんと無礼な言葉なんでしょうね。失敗させた国々、失敗の種を撒いた、踏みつけにして来た国々をランキングにしてもいいくらいだと思いますが。
考えてみれば、独立して200年ものあいだ混乱が続いているということは、今被災して途方に暮れている人たちは、生まれてからこのかた右を向いても左を向いても貧困と混乱しかないわけですよね。それがどういう人生なのかと想像すると、遠く離れた国のことながら胸が痛くて悲しいです。
お母さんを亡くして応急手当を受け、救助隊員のに抱かれる生後1ヵ月の赤ちゃん。
(そんなことがあって欲しくはないけれど)いつかまた国が困難に陥った時に、略奪した物や食料を巡って被災者同士がナイフを振りかざして奪い合ったり、地元警察が略奪者である住民に銃口を向けて威嚇したり、そんなことをまた繰り返さないようになって欲しいと他人事ながら思うんです。この子が15歳、20歳になった時に、同じ光景を見ることがありませんように。
それに比べてわが国は・・・。小沢さん絡みで政府に走った激震に比べたら、ハイチの地震なんて感じないも同じなんでしょうね。そもそも号令をかける人も決断できる人も今の政府にはいないようですし。この政権の間に日本に万一の事態があってもモジモジしていそう、と言うか、ハイチのことに関わらず色々な点で政府として能力がない、機能してないとしか見えないのだけれど。
ハイチ大地震 自衛隊医官ら70~80人を派遣へ
これからでも手助けすることは山ほどあるだろうから、派遣された方々には治安が悪いようなので、どうぞ気をつけて、どうか1人でも多くの人の助けになって欲しいです。しかし、号令かける方が「現地はかなり深刻な状況との報告が入っている」って、1週間も経ってから言う言葉なんだろうか。飛脚や伝書鳩で情報収集してるわけじゃあるまいし。
私に出来ることなんてたかが知れてますが、今回はどこに募金をすればいいのかとネットで見ていたところ、国境なき医師団(MSF)は震災以前からハイチで既に医療プログラムを展開していて医療施設もあり、それが今回の地震で損壊し患者やスタッフも負傷した中で治療を続けているということなので、本当に僅かなんですがwebから送金を少々。
オンラインで送金出来るので、夜中についでにこの国境なき医師団のサイトを見ていたんですが、もうコンゴでの紛争に巻き込まれた犠牲者の証言とか、今この瞬間に、言われもない余りにも理不尽な扱いを受け、人生をズタズタにされている人たちがいると思うと本当にやるせなかったのと同時に、どうしてこういうことがいつまでも続くのかと本当に腹立たしくて。
でも悲観していても、ただ批判していても何も変わらないのですよね。今回はハイチと支援対象を指定して送金したんですが、1日あたり50円または任意の金額を1ヵ月ごとに振替えて継続的に支援する「1日50円キャンペーン」というのもやっているんですね。1日50円で60人分の約1ヵ月分の基礎医療キットを用意できるのか・・・私でも協力出来るかも。
地震で瓦礫の山となった町や、被災して途方に暮れている人たちの光景も悲しいけれど、商店から略奪した物や食料を巡って、被災者同士がナイフを振りかざして奪い合う姿は、もっと悲しい光景。
なんでも、西半球で最も貧しい国と言われていて、80%の国民が劣悪な貧困状態、恒常的に食糧不足で人口の約半数に相当する380万人が慢性的な栄養失調、食糧価格の高騰、抗議行動、暴動・・・。政治は1804年の独立以来混乱が続き、2009年現在の『失敗国家ランキング』ではワースト12位で、これは北朝鮮(ワースト17位)より上位(Wikipediaより)とのこと。
反政府武装勢力が蜂起して、アリスティド前大統領が辞任し国外へ出国した騒動は5、6年前のことなんですね。あの時、自ら辞任して自ら出国したのか、保護だったのか収監だったのか、(米国やフランスから)政権の座から降りるように強要され、意志に反して飛行機に乗せられたのか、真相がわからない出来事で、いずれにせよ過去に占領・植民地化していた大国にずっと翻弄されたままなのだなと思った記憶が。
そもそも、ハイチの独立を承認するかわりに、フランス系植民者たちから接収した農園や奴隷などに対する莫大な「賠償金」を請求したフランスこそ盗人猛々しいのではないかと思う。そりゃぁ、当時タダじゃぁ黒人国家の独立なんて認めたくなかったんでしょうけれど、賠償金という莫大な借金を背負わせた'賠償金'をフランスが倍返ししてもいいくらいだと思うのですが。もちろん、それだけが長い混乱の理由ではないだろうし、そういう時代だったと言えばそれまでなんですが。
「失敗国家」なんて誰が作ったランキングか知らないけれど、なんと無礼な言葉なんでしょうね。失敗させた国々、失敗の種を撒いた、踏みつけにして来た国々をランキングにしてもいいくらいだと思いますが。
考えてみれば、独立して200年ものあいだ混乱が続いているということは、今被災して途方に暮れている人たちは、生まれてからこのかた右を向いても左を向いても貧困と混乱しかないわけですよね。それがどういう人生なのかと想像すると、遠く離れた国のことながら胸が痛くて悲しいです。
お母さんを亡くして応急手当を受け、救助隊員のに抱かれる生後1ヵ月の赤ちゃん。
(そんなことがあって欲しくはないけれど)いつかまた国が困難に陥った時に、略奪した物や食料を巡って被災者同士がナイフを振りかざして奪い合ったり、地元警察が略奪者である住民に銃口を向けて威嚇したり、そんなことをまた繰り返さないようになって欲しいと他人事ながら思うんです。この子が15歳、20歳になった時に、同じ光景を見ることがありませんように。
キューバ、ハイチ支援で米と協調、被災者輸送機の領空通過認める - APFBBNewsインドネシアでの地震・津波被害の時も、確かキューバは救護チームを空港に召集して、いつでも直ぐに現地へ送り込めるように待機させていたのですよね。今回も、米国からは経済封鎖をされている関係だけれど、米国からの領空通過の要求を「即座に」受け入れ。こういうところは筋が通っているというか、大人というか、凄いですね。覇権を握るのが目的だろうとは言え、中国も真っ先に救援隊を送り込んでますし。
【1月17日 AFP】ハイチにおける大地震に伴い各国が緊急の救援活動を進める中、キューバ政府は16日、米国がハイチから負傷した被災者を空輸する際にキューバ領空を飛行することを認めたと発表した。キューバが米国に領空通過を認めるのは極めてまれなこと。
同国外務省の担当者は「キューバは米国を含む世界各国と協力し合い、ハイチの住民の救援活動にあたる意向だ。1人でも多くの命を救いたい」とコメントしている。
キューバは今回の協力体制の一貫として、米国の領空通過の要求を「即座に」受け入れたという。これにより、キューバにあるグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地から米マイアミ(Miami)までの空輸時間が約90分間短縮される。
キューバ政府はこのほか、被災者のため同国の医療施設を提供する方針も明らかにしている。医師、救急隊員、医療従事者ら計60人からなる救援チームをハイチの首都ポルトープランス(Port-au-Prince)にすでに派遣しているという。(c)AFP
それに比べてわが国は・・・。小沢さん絡みで政府に走った激震に比べたら、ハイチの地震なんて感じないも同じなんでしょうね。そもそも号令をかける人も決断できる人も今の政府にはいないようですし。この政権の間に日本に万一の事態があってもモジモジしていそう、と言うか、ハイチのことに関わらず色々な点で政府として能力がない、機能してないとしか見えないのだけれど。
ハイチ大地震 自衛隊医官ら70~80人を派遣へ
これからでも手助けすることは山ほどあるだろうから、派遣された方々には治安が悪いようなので、どうぞ気をつけて、どうか1人でも多くの人の助けになって欲しいです。しかし、号令かける方が「現地はかなり深刻な状況との報告が入っている」って、1週間も経ってから言う言葉なんだろうか。飛脚や伝書鳩で情報収集してるわけじゃあるまいし。
私に出来ることなんてたかが知れてますが、今回はどこに募金をすればいいのかとネットで見ていたところ、国境なき医師団(MSF)は震災以前からハイチで既に医療プログラムを展開していて医療施設もあり、それが今回の地震で損壊し患者やスタッフも負傷した中で治療を続けているということなので、本当に僅かなんですがwebから送金を少々。
オンラインで送金出来るので、夜中についでにこの国境なき医師団のサイトを見ていたんですが、もうコンゴでの紛争に巻き込まれた犠牲者の証言とか、今この瞬間に、言われもない余りにも理不尽な扱いを受け、人生をズタズタにされている人たちがいると思うと本当にやるせなかったのと同時に、どうしてこういうことがいつまでも続くのかと本当に腹立たしくて。
でも悲観していても、ただ批判していても何も変わらないのですよね。今回はハイチと支援対象を指定して送金したんですが、1日あたり50円または任意の金額を1ヵ月ごとに振替えて継続的に支援する「1日50円キャンペーン」というのもやっているんですね。1日50円で60人分の約1ヵ月分の基礎医療キットを用意できるのか・・・私でも協力出来るかも。
by sohla
| 2010-01-18 13:27
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