2006年 06月 16日
トラジャの葬儀(2) - 延々とおもてなし
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トンコナンの軒下に棺が安置されている小屋があって、踊りが踊られているメインの広場を挟んで反対側には穀物倉(アラン:alang)。
その背後も広場の様になっていて、その周りには参列者用の小屋が建てられてます。主催者へのご挨拶をしに別の小屋へ移る間にここで待ったり、食事を振舞われたりするのでしょうか。参列者用の小屋をわざわざ建てるとは、腰を据えてもてなしを受けます、もてなしをしますって感じですね。
その裏側の広場から、トラジャの伝統衣装を身につけた女性の先導で参列者が一列になって棺前の広場へ入場し、そこにあるおもてなし用の小屋へ入って床に腰を下ろします。
因みに、小屋の軒から傘の様に下がっているのはカンダウレ(kandaure)というトラジャ族のビーズ飾り。伝統衣装を身につけた若い女性が頭や胸や手首に着けているのも同じカンダウレで、先日市場でおばさんがお土産物として売っていたコレです。確かプラスティック製は軽くて安いよと言っていたのです
が、本物が何で出来ていたかは・・・忘れました。
そう言えば、伝統衣装を着た女性はお腹の辺りにクリス(剣)を挿していますね。バリ島でもクリスは武器以上の精神的な意味合い - トランスを断ち切る、一撃を与える、魔除けのシンボル、守護 - があり、儀礼には欠かせない神聖なものとして使われるのですが、トラジャでも同じみたいです。何でもマレーシア・インドネシアなどマレー系に共通したシンボルらしいです。
さて、お客様が席に着いた(座敷なので腰を下ろした)ところで、今度はもてなす側の親族が列を作ってお客様のところに入場です。
動画からのキャプチャなので写真がボケボケですけれど、列の向こう側が棺が安置されている小屋ですね。参列者は黒い服を着ている人あり、普段着の人ありと色々なんですが、やっぱり親族は皆黒い服を着ている様です。この親族入場の時には伝統衣装の女性の次に縦笛を吹く男性が二人います。凄くゆっくりゆっくりの歩調で、その音色と雰囲気が不思議な感じですね。
座敷に上がるとお客様のところに散らばって挨拶を始めます。握手をしたり何かを差し出したり以外とにこやかですよね。
こうして親族がお客様にご挨拶し終わると、親族が退出し、続いてお客様も退出。そして別のお客様がまた小屋に入り、親族がまたご挨拶・・・
延々とこれを繰り返している感じなんですよね。呼ばれるのを待っているお客様は別の小屋に山ほど控えているんですから、気の長いもてなしというか、丁寧というか・・・。
この写真は、お客様に挨拶をして戻ってきたところ。後ろでは相変わらず男性が輪になって踊ってます。左端に移っている女性が私が煙草を差し上げて挨拶をした女性です。そしてその後ろに見える建物がトンコナンと対になっている高床式穀倉。そう言えば高床式穀倉の下にも何人かのお客様が腰掛けていたのですが、その中に軍人さんもいました。確かウディンさんはこの穀倉のところに座れるのは限られた人だとか、偉い人だとか言っていた気がします。貴賓席みたいな感じなんでしょうか。
そしてこの方達はお客様をもてなすお手伝いの方々。お揃いの服を着ている女性達が持っているお盆には何がのっているんでしょう、お菓子?飲み物のカップ?。男性が持っているヤカンはトラジャ・コーヒー?滞在した宿でもコーヒーはアルミのヤカンで出てきたんですよね、まるで部活のマネージャーが麦茶を持って来るみたいなんですけれど(笑)。
こうやって、1グループに対して親族がぞろぞろご挨拶、大勢のお手伝いさんもぞろぞろおもてなし。終わって戻って来てはまた次、次、次、と出動(笑)。この労力、人手、そしてお客様用の小屋も葬儀のためだけに建てるんですから、そりゃ手間・時間・お金が掛かるってもんですね。盛大さと言う点では日本の結婚式レベルで、それのもっと盛大さを誇示した感じでしょうか。
その背後も広場の様になっていて、その周りには参列者用の小屋が建てられてます。主催者へのご挨拶をしに別の小屋へ移る間にここで待ったり、食事を振舞われたりするのでしょうか。参列者用の小屋をわざわざ建てるとは、腰を据えてもてなしを受けます、もてなしをしますって感じですね。
その裏側の広場から、トラジャの伝統衣装を身につけた女性の先導で参列者が一列になって棺前の広場へ入場し、そこにあるおもてなし用の小屋へ入って床に腰を下ろします。
因みに、小屋の軒から傘の様に下がっているのはカンダウレ(kandaure)というトラジャ族のビーズ飾り。伝統衣装を身につけた若い女性が頭や胸や手首に着けているのも同じカンダウレで、先日市場でおばさんがお土産物として売っていたコレです。確かプラスティック製は軽くて安いよと言っていたのです
が、本物が何で出来ていたかは・・・忘れました。
そう言えば、伝統衣装を着た女性はお腹の辺りにクリス(剣)を挿していますね。バリ島でもクリスは武器以上の精神的な意味合い - トランスを断ち切る、一撃を与える、魔除けのシンボル、守護 - があり、儀礼には欠かせない神聖なものとして使われるのですが、トラジャでも同じみたいです。何でもマレーシア・インドネシアなどマレー系に共通したシンボルらしいです。
さて、お客様が席に着いた(座敷なので腰を下ろした)ところで、今度はもてなす側の親族が列を作ってお客様のところに入場です。
動画からのキャプチャなので写真がボケボケですけれど、列の向こう側が棺が安置されている小屋ですね。参列者は黒い服を着ている人あり、普段着の人ありと色々なんですが、やっぱり親族は皆黒い服を着ている様です。この親族入場の時には伝統衣装の女性の次に縦笛を吹く男性が二人います。凄くゆっくりゆっくりの歩調で、その音色と雰囲気が不思議な感じですね。
こうして親族がお客様にご挨拶し終わると、親族が退出し、続いてお客様も退出。そして別のお客様がまた小屋に入り、親族がまたご挨拶・・・
延々とこれを繰り返している感じなんですよね。呼ばれるのを待っているお客様は別の小屋に山ほど控えているんですから、気の長いもてなしというか、丁寧というか・・・。
この写真は、お客様に挨拶をして戻ってきたところ。後ろでは相変わらず男性が輪になって踊ってます。左端に移っている女性が私が煙草を差し上げて挨拶をした女性です。そしてその後ろに見える建物がトンコナンと対になっている高床式穀倉。そう言えば高床式穀倉の下にも何人かのお客様が腰掛けていたのですが、その中に軍人さんもいました。確かウディンさんはこの穀倉のところに座れるのは限られた人だとか、偉い人だとか言っていた気がします。貴賓席みたいな感じなんでしょうか。
こうやって、1グループに対して親族がぞろぞろご挨拶、大勢のお手伝いさんもぞろぞろおもてなし。終わって戻って来てはまた次、次、次、と出動(笑)。この労力、人手、そしてお客様用の小屋も葬儀のためだけに建てるんですから、そりゃ手間・時間・お金が掛かるってもんですね。盛大さと言う点では日本の結婚式レベルで、それのもっと盛大さを誇示した感じでしょうか。
by sohla
| 2006-06-16 22:11
| それもバリ、これもバリ
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