2006年 08月 05日
Pasar Kerenengの物乞い
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数日間のデンパサール滞在中、クレネン・ナイトマーケットで食事を何回かしたんですけれど、ある晩屋台で食事をしている最中にorang minta-minta(物乞い)に遭遇。遭遇と言っても、こっちは席に着いて食事してるので、見掛けたとかじゃなくって押し掛けられた、ですね。
一人目は女の人。食べたり話したりしてる背後に嫌~な気配が・・・。ハッと目をやるとクレクレと手を差し出した女がジッと立ってます(笑)。あの方達は何で言葉を発しないんでしょうかね、ドキッとするじゃないですか。いきなり背後から人に手を差し出してクレクレはないでしょう(笑)。当然しばし無視してましたけれど、頂くものを頂くまでは絶対に動かない、目を離さない彼女らです。言葉も発しない、手を掛けるわけでもない、でも「くれるまで動かないわよ、そんなんじゃ嫌でしょ?」みたいな固い意志は、物を「乞う」というよりは脅迫です、あれは(笑)。
無視してましたけど、背後霊が放つ見えないエネルギーは強烈で、だんだん重くなって来ました。いえ、幾らかでもあげればその場を去るのは判っているし、他所に行ってもらう為に小銭をあげたって別に構わないですけれど、「はい、そうですか」と易々と大切なお金を与える訳にはいきません。私はお金持ちでもないし、お金持ってる人は貧乏人に施すのが当然という考えも持ってないですからー。
でも、はっきり「あげないよ、他を当たりな」って言ったらどうなんでしょうね。または、食事が終わるところで席を立ってしまえば追いかけては来ないでしょうけれど、私がそれまで見たりした経験では大抵の現地人は小銭を渡して去ってもらうという方法を取ってる感じがするのですが。最終的には物乞いに小銭を渡す現地人の対応を見る度に「優し過ぎ」と思う私は鬼なのかもです。でも、お金をあげちゃう現地人だって決して豊かじゃないですから、貧乏人に施すのは当然なんていう崇高な気持ちがどのくらいあるのか、単にあっちに行ってもらう為に渡しちゃった方が早いし、気分的に楽って気持ちがあるのか・・・わかりませんが。相手にしちゃシメシメです。
ころあいを見計らって(笑)、渡す事Rp.1000-。
もちろん黙って去って行きました。別にありがとうでもなく無表情で、どちらかと言うと当然と言うか「チッ、これっぽっちか」って感じでしょうか。何か労力を提供するわけでも何をするわけでもなく、黙って手を出すだけで小銭とはいえお金がもらえるわけなので、止められないでしょうね。以前にココで書いた時は、コスの敷地内に入って来てジッと待っているタイプだったので、無視するなり部屋のドアを閉めればそれで済んだんですが、屋台の客の背後に立つ方が取りっぱぐれがなさそうです。客としてはいい迷惑で、不愉快料を逆に請求したいくらいですが。
さて、これで背後霊を追い払ったので、再び食事に戻ります。
と、どこからからピーヒョロ、ピーヒョロと笛の音が。
おかしいですね、前に来た時は流しの生演奏付き屋台(笑)じゃなかったのに。周りに目をやると縦笛(小学生が吹く様なプラスティックのやつ)を吹いてる男あり。
まぁ、色々な人がいますからね、気にせず食事食事、そしておしゃべりを続けます。
しばらくすると、何と今度は縦笛を吹く背後霊が。食事をして話をしている私達にお構いなく、背後に立って耳元で笛を吹いてるんです。これ、流しとかそういうレベルではなくて、笛吹きの物乞い。まぁ、さっきの無言でクレクレと手を出す物乞いよりは、聞くに堪えない笛の音とは言っても、一応は何かやる代わりにお恵みを、という志(笑)があるだけ偉いかもしれないです。
しかし、うるさいッ。
「放っとこ、放っとこ」と当然知らんぷりを続けてましたけれど、さすがに耳元で笛を吹かれちゃたまりません。どうでもいいからどっか行ってくれーって感じになります。「これさぁ、ずっと続けるつもりかね」「うるさいよね」「小銭持ってる?さっきの女にあげちゃって小銭無いんだよ」「持ってるよ。あげるの?本当にお金あげちゃう?」・・・と話しながら、またRp.1000-。
まったく、お金を稼ぎたいんならもっと笛を練習しなさい、何のリクエストにでも答えられるくらいのエンターテナーになりなさい。あんな、曲にもなってない笛にただ息を吹き込んでるだけの様な音で、誰がお金を払うかーって感じです。
その男、お金を手にして次のターゲットへ移動です。私達から数メートル離れた客のところで同じ事の繰り返し。食事とお喋りを再再開してしばらくして笛の音が聞こえなくなったなと見てみると、その男は胸の前に紙をかかげて何かやってます。何やってるんだ?リクエスト受け付けてるのか?と思ったんですが、どうやらそれには歌詞が書いてあるようで、耳を澄ますと今度は歌を唄ってる様です。こちらまで余り聞こえないので、大した歌声じゃないのは想像できるんですが。もぅ、ため息でますね。
「流しっていう職業があるからね、笛も歌もいいと思うよ。バリ人は優しいから簡単に助けてあげるのよね、それが良いところでもあるけれど、長い目で見たら全然彼・彼女らの為にならないよね。施しって時には人を助けるけれど、ダメにもするよね」と私。
「そう、一時凌ぎ。長い目で見たら為にならないよね。人のお金を当てにするのに慣れちゃう」
「ああやって夕方から夜まで客の間を歩き回って、一晩で15人からRp.1000貰うとして、Rp.15000。1ヶ月毎日やってRp.450000!労力の割りにいい稼ぎだなー」とバリ人の友人。
巷には仕事が全くなくて、1ヶ月にRp.450000なんて稼げない人がゴロゴロしていることを考えると、そりゃそうです。そして一番手っ取り早い方法。私はたまたま外国人の観光客だけれど、彼らに施しを与える、クレクレと手をだされるバリ人だって紙一重の生活で決して豊かじゃない訳で、(物乞いに限らず)相互扶助(ゴトンロヨン)の延長と言えば聞こえはいいですけれど、与えられることに慣れてしまっている人にはちょっとねぇ・・・と思っちゃいます。
そしてまた背後から手を出す人が・・・、ゲッ。
見ると、さっき笛吹き男性の前にRp.1000をあげた女性の物乞いと同じ人じゃないですかッ(笑)。しばし友人と顔を見合わせて「・・・」。
「さっき、あげたでしょう?ちゃんと顔を覚えておいてよー」
と思わず二人で言っちゃいました。そう、プロの物乞い(笑)なら少なくとも同じ人に2度手を出しちゃいけませんよね。まぁ、こ洒落たレストランじゃなくて、誰でも犬でも何でもウロウロ出来る屋台ですからね、そんな出来事もおかずの一つです。
一人目は女の人。食べたり話したりしてる背後に嫌~な気配が・・・。ハッと目をやるとクレクレと手を差し出した女がジッと立ってます(笑)。あの方達は何で言葉を発しないんでしょうかね、ドキッとするじゃないですか。いきなり背後から人に手を差し出してクレクレはないでしょう(笑)。当然しばし無視してましたけれど、頂くものを頂くまでは絶対に動かない、目を離さない彼女らです。言葉も発しない、手を掛けるわけでもない、でも「くれるまで動かないわよ、そんなんじゃ嫌でしょ?」みたいな固い意志は、物を「乞う」というよりは脅迫です、あれは(笑)。
無視してましたけど、背後霊が放つ見えないエネルギーは強烈で、だんだん重くなって来ました。いえ、幾らかでもあげればその場を去るのは判っているし、他所に行ってもらう為に小銭をあげたって別に構わないですけれど、「はい、そうですか」と易々と大切なお金を与える訳にはいきません。私はお金持ちでもないし、お金持ってる人は貧乏人に施すのが当然という考えも持ってないですからー。
でも、はっきり「あげないよ、他を当たりな」って言ったらどうなんでしょうね。または、食事が終わるところで席を立ってしまえば追いかけては来ないでしょうけれど、私がそれまで見たりした経験では大抵の現地人は小銭を渡して去ってもらうという方法を取ってる感じがするのですが。最終的には物乞いに小銭を渡す現地人の対応を見る度に「優し過ぎ」と思う私は鬼なのかもです。でも、お金をあげちゃう現地人だって決して豊かじゃないですから、貧乏人に施すのは当然なんていう崇高な気持ちがどのくらいあるのか、単にあっちに行ってもらう為に渡しちゃった方が早いし、気分的に楽って気持ちがあるのか・・・わかりませんが。相手にしちゃシメシメです。
ころあいを見計らって(笑)、渡す事Rp.1000-。
もちろん黙って去って行きました。別にありがとうでもなく無表情で、どちらかと言うと当然と言うか「チッ、これっぽっちか」って感じでしょうか。何か労力を提供するわけでも何をするわけでもなく、黙って手を出すだけで小銭とはいえお金がもらえるわけなので、止められないでしょうね。以前にココで書いた時は、コスの敷地内に入って来てジッと待っているタイプだったので、無視するなり部屋のドアを閉めればそれで済んだんですが、屋台の客の背後に立つ方が取りっぱぐれがなさそうです。客としてはいい迷惑で、不愉快料を逆に請求したいくらいですが。
さて、これで背後霊を追い払ったので、再び食事に戻ります。
と、どこからからピーヒョロ、ピーヒョロと笛の音が。
おかしいですね、前に来た時は流しの生演奏付き屋台(笑)じゃなかったのに。周りに目をやると縦笛(小学生が吹く様なプラスティックのやつ)を吹いてる男あり。
まぁ、色々な人がいますからね、気にせず食事食事、そしておしゃべりを続けます。
しばらくすると、何と今度は縦笛を吹く背後霊が。食事をして話をしている私達にお構いなく、背後に立って耳元で笛を吹いてるんです。これ、流しとかそういうレベルではなくて、笛吹きの物乞い。まぁ、さっきの無言でクレクレと手を出す物乞いよりは、聞くに堪えない笛の音とは言っても、一応は何かやる代わりにお恵みを、という志(笑)があるだけ偉いかもしれないです。
しかし、うるさいッ。
「放っとこ、放っとこ」と当然知らんぷりを続けてましたけれど、さすがに耳元で笛を吹かれちゃたまりません。どうでもいいからどっか行ってくれーって感じになります。「これさぁ、ずっと続けるつもりかね」「うるさいよね」「小銭持ってる?さっきの女にあげちゃって小銭無いんだよ」「持ってるよ。あげるの?本当にお金あげちゃう?」・・・と話しながら、またRp.1000-。
まったく、お金を稼ぎたいんならもっと笛を練習しなさい、何のリクエストにでも答えられるくらいのエンターテナーになりなさい。あんな、曲にもなってない笛にただ息を吹き込んでるだけの様な音で、誰がお金を払うかーって感じです。
その男、お金を手にして次のターゲットへ移動です。私達から数メートル離れた客のところで同じ事の繰り返し。食事とお喋りを再再開してしばらくして笛の音が聞こえなくなったなと見てみると、その男は胸の前に紙をかかげて何かやってます。何やってるんだ?リクエスト受け付けてるのか?と思ったんですが、どうやらそれには歌詞が書いてあるようで、耳を澄ますと今度は歌を唄ってる様です。こちらまで余り聞こえないので、大した歌声じゃないのは想像できるんですが。もぅ、ため息でますね。
「流しっていう職業があるからね、笛も歌もいいと思うよ。バリ人は優しいから簡単に助けてあげるのよね、それが良いところでもあるけれど、長い目で見たら全然彼・彼女らの為にならないよね。施しって時には人を助けるけれど、ダメにもするよね」と私。
「そう、一時凌ぎ。長い目で見たら為にならないよね。人のお金を当てにするのに慣れちゃう」
「ああやって夕方から夜まで客の間を歩き回って、一晩で15人からRp.1000貰うとして、Rp.15000。1ヶ月毎日やってRp.450000!労力の割りにいい稼ぎだなー」とバリ人の友人。
巷には仕事が全くなくて、1ヶ月にRp.450000なんて稼げない人がゴロゴロしていることを考えると、そりゃそうです。そして一番手っ取り早い方法。私はたまたま外国人の観光客だけれど、彼らに施しを与える、クレクレと手をだされるバリ人だって紙一重の生活で決して豊かじゃない訳で、(物乞いに限らず)相互扶助(ゴトンロヨン)の延長と言えば聞こえはいいですけれど、与えられることに慣れてしまっている人にはちょっとねぇ・・・と思っちゃいます。
そしてまた背後から手を出す人が・・・、ゲッ。
見ると、さっき笛吹き男性の前にRp.1000をあげた女性の物乞いと同じ人じゃないですかッ(笑)。しばし友人と顔を見合わせて「・・・」。
「さっき、あげたでしょう?ちゃんと顔を覚えておいてよー」
と思わず二人で言っちゃいました。そう、プロの物乞い(笑)なら少なくとも同じ人に2度手を出しちゃいけませんよね。まぁ、こ洒落たレストランじゃなくて、誰でも犬でも何でもウロウロ出来る屋台ですからね、そんな出来事もおかずの一つです。
by sohla
| 2006-08-05 14:27
| それもバリ、これもバリ
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